山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

1016パネル資料PDF

○山本太郎君 参議院議員になってもう一年がたつのに、相変わらず独りぼっち、政党要件は満たしておりませんけれども、次の衆議院選挙後は国会議員十五人以上の政党をつくりたいと決意しておる新党ひとりひとり、山本太郎です。よろしくお願いします。

まず、特定秘密保護法について内閣官房に質問します。

情報公開法、すなわち行政機関の保有する全ての行政文書を対象として、誰でもその開示を請求することができる権利、法律でありますけれども、この法律に基づいて行政機関の保有する行政文書を開示請求する場合、その開示請求の対象が特定秘密であっても罪に問われることがありませんでしょうか。また、特定秘密情報を開示請求したものの、不開示の場合、不服申立てをすることができ、それでも更に不開示の場合に訴訟を提起することができますが、このような場合も特定秘密保護法によって請求者が罪に問われることはないということで内閣官房、よろしいですか。

○政府参考人(北村博文君) お答えいたします。

ただいまお尋ねの情報公開法に基づく開示請求があった場合、また不開示になりましてそれに対して不服申立てを行った場合、さらには、不服があり訴訟に訴えるということになった場合、いずれにつきましても処罰されるということはございません。委員御指摘のとおりでございます。

○山本太郎君 ああ、よかった。

次に、同じく内閣官房に伺います。

国会議員が国政調査権に基づいて行政機関に資料請求をする場合なんですけれども、その請求資料が特定秘密情報であっても、資料請求した国会議員及びそのスタッフが特定秘密保護法によって罪に問われることはないということでよろしいですか。

○政府参考人(北村博文君) お答えいたします。

いわゆる国政調査権でございますけれども、憲法第六十二条に規定されております国会の権能でございます。そのような国政調査権に基づきまして資料請求等行われた場合、議員あるいはそのスタッフというものが処罰されるということはございません。委員御指摘のとおりでございます

○山本太郎君 菅官房長官、今の二つの件なんですけれども、情報公開法による開示請求、不服申立て、訴訟及び国会議員の資料請求について、その請求対象が特定秘密情報であっても特定秘密保護法によって請求者が罪に問われることはないということを政府見解として確認していただけますか。

○国務大臣(菅義偉君) 私の所管外であり、お答えする立場にはないというふうに思います。

○山本太郎君 一応政府のスポークスマンとして、政権のスポークスマンとして活躍されている菅官房長官のお声を聞きたいという部分もあったんですね。それ、一応打合せのときというか、質問取りのときに言われたんですよ、これはちょっと違う、立場が違うから言えないということになるかもしれないよって。でも、一応お声を聞きたいということもありまして。でも、まあ今お答えいただきましたからね、大丈夫だということですよね。はい、ありがとうございます。

続いて、食品の安全基準、安倍総理いわく世界で最も厳しい基準について質問してみたいと思います。

安倍総理、去年九月のオリンピック招致プレゼンテーションで、我が国の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい、厳しい基準でありますとおっしゃっていました。去年九月も現在も食品の安全基準は同じですよね。一キロ当たり百ベクレルですよね。

安倍総理の演説、こう続きます。食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の百分の一であります、つまり健康問題について、今までも現在も、そして未来も全く問題はないということをお約束いたしますと発言されました。

我が国の食品の安全基準、先ほど申したとおり、一キロ当たり百ベクレル、安倍総理がおっしゃったこの基準の百分の一ということは、一ベクレルということになりますよね。日本のどの地域においても基準の百分の一、つまり一ベクレルでありますということですよね。これ、事実なんですかね。

厚生労働省、安倍総理の、食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の百分の一であります、この発言、事実確認をお願いします

○政府参考人(三宅智君) 平成二十五年九月に開催されましたIOC総会におきまして、安倍総理より、食品、水の被曝量は日本のどの地域でも基準の百分の一であるとの御発言がございました。

厚生労働省では、平成二十四年九月から十月までに、各地で流通する食品を購入しまして食品中の放射性セシウムを測定するマーケットバスケット調査、これは市場の生鮮食品はできるだけ地元のものを買い、マーケットで売っているものを買って調査を行うものでございます。

この測定結果を基に、これらの食品を摂取した人が一年間に受ける線量を推計した結果、一ミリシーベルトの一%以下、つまり百分の一以下と推計されたところであり、安倍総理の御発言はこの推計結果を踏まえて行われたものと承知しております。

○山本太郎君 では、総理の言ったことは間違いではない、若しくはうそではないということですか。

○政府参考人(三宅智君) はい。今申し上げましたように、測定結果の結果は一%以下であったということでございます。

○山本太郎君 先ほどのお話によると、マーケットバスケットという方式を使っていて、で、大丈夫だよと、数値も低いんだから安心してくださいと、そのほかにも陰膳という方法もやっているんだという意味で、安全です、大丈夫ですとおっしゃりたいんですよね。

○政府参考人(三宅智君) はい、そのとおりでございます。

○山本太郎君 先ほど、マーケットバスケットの話、そして私の方から陰膳という話をしましたけれども、これ、結局薄めているんですよ。いろんなものを混ぜ合わせて、数値低くなるに決まっているじゃないですか。汚染されたお米、汚染されていないお米、混ぜ合わせたらどうなります、数値下がりますよね。牛乳も一緒ですよ、全部一緒なんですよ。マーケットバスケットといったって、陰膳ですといったって、それぞれをミックスして混ぜ合わせたら数値下がるに決まっているんですよ。こんないいかげんな方法で安全ですと言われたって信用するわけにはいかない。そんなに、それでも安全だ、大丈夫だというんだったら、どうして安全基準がゆるゆるのまんまなんですか、緩いまんまなんですか。その基準、その緩い基準であり続けるということを決めている人たち、その人たちがまさに風評被害を生み出しているということにならないんですかね。

国産食材の安全性を消費者にアピールしたいなら、たくさんの国々が行っている東日本産食材の輸入停止をやめさせたいなら、早急に安全基準、厳しくするべきじゃないですか。一キロ当たり一ベクレルでもいけるんじゃないですか。一キロ当たり〇・一ベクレルでもいけるんじゃないですか。それができないのであれば、その理由、教えてください。

○政府参考人(三宅智君) 現行の基準値は、食品の国際規格を策定しておりますコーデックス委員会が採用している年間線量一ミリシーベルトを踏まえるとともに、食品安全委員会による食品健康影響評価を受けて設定をされてございます。

具体的には、この一ミリシーベルトを基に、男女別、年代別の食品摂取量と国際放射線防護委員会ICRPが設定しました代謝や体格を考慮した線量係数を用いて計算した結果、最も厳しい値となった十三から十八歳の男性の一キログラム当たり百二十ベクレルを更に安全側に切り下げた一キログラム当たり百ベクレルを一般食品の基準値として設定しております。

このため、現行の基準値により全ての性別、年代において安全性は十分に確保されており、現行の基準値を更に厳しくすることは考えてございません。

○山本太郎君 なるほど、世界的な基準から見ても日本の食品は安全だと、だからその数値を世界中で似たような数値にしているわけだから、それをわざわざ下げる必要はないんだよということをおっしゃりたいということですよね。

○政府参考人(三宅智君) ただいま申し上げましたように、国際的なコーデックスの基準、これはもう世界での標準になっております。それに基づいて定めておりますので、十分安全は確保されていると考えております。

○山本太郎君 先ほどの調査も併せて、日本の食材はもう安全であるということなんですよね。

○政府参考人(三宅智君) 調査をいたしまして、百ベクレルを超えるような食品については、出荷の停止ですとかそういうような、廃棄ですとかそういうようなことをして取っていただいておりますし、市場に出回っているものは安全なものが出回っているというふうに考えております。

○山本太郎君 なるほど。じゃ、世界から見ても、世界基準で見ても、今流通しているものに関しては世界基準で見て安全だと言えると。

○政府参考人(三宅智君) そのように考えてございます。

○山本太郎君 これ素朴な疑問なんですけれども、だったら、どうして同盟国のアメリカ、日本の農産品、これ輸入停止にしたりするんですか。二〇一一年の事故後、福島県含む八県、これ輸入停止にしていましたよね。二〇一三年になってどうなりましたか。十四県に拡大しませんでしたか。これ安全なんですよね、世界的な基準で見ても。どうしてこれ輸入停止にするんでしょう。これ、風評被害つくっているのアメリカだという話になっちゃいますよね、これじゃ。どうしてなんですかね。世界基準で見て安全なんですよね。

でも、やっぱり世界から見た今の日本の安全基準の作り方というものにはやはり首をかしげるところがあると。先ほど言われていた陰膳であったりとかマーケットバスケット方式であったりとか、要はセシウムだけ測ったってしようがないだろうって。アルファ核種とかそういうものを測れるようなものをどんどんやっていかなきゃいけないんじゃないかって。ベータはって。時間が掛かるということで逃げてないかということだと思うんですけれども、いかがでしょう。

○政府参考人(三宅智君) 食品に関しては、セシウム以外の核種についても考慮を入れた線量で設定をしてございます。

○山本太郎君 考慮なんですよね。実際には測っていないんですよ。大体これぐらいの量に対してこれぐらいしか混ざっていないだろうという話で言っているんですよね。

二〇一一年、もっと厳しかったじゃないですか。これ多分もうホームページに残っていないと思うんですけれども、厚労省の。だって、例えば放射性セシウム五百というものに対して、これ摂取制限に関する指標値ですよ、それぞれの核種の。放射性セシウム、野菜とか穀類とか肉類とか、放射性セシウム五百という数値に対して、プルトニウムとか超ウラン元素、このアルファ核種に関しては十という数値になっているんですよね。

ということは、特に気を付けなきゃいけないよと、破壊力強いぜということを言っているわけですよね。今の日本のスタンスであるならば、海外が、それは輸入という部分に関して、日本からのものに対して受け入れようと思う部分に関して、それを受け入れようとなかなか思いづらいですよ。十四県といったらどれぐらいの広さですか。東日本一帯ぐらいですよ。それぐらいまでちょっとリスクがあるかもしれないという判断をされているということですよね。これ、本当にどうか変えていっていただきたいんです。

先日、十月七日の河北新報のインタビュー、田中原子力規制委員長、一般食品は一キログラム当たり百ベクレル以下だが、欧米では千ベクレル超えだぜって、基準がということを言われているんです。言葉遣いはちょっと僕が勝手に今言いましたけれども。とにかく、日本の防護基準を国際的なレベルに見直す議論はすぐにはできないけれども、いずれしなきゃいけないと言っているんですよ、この方、何の権限があるのか分からないけれども。この方がおっしゃったこと、安倍総理の発言とは真逆じゃないですか。信憑性のあるなしは一旦おくにしても、安倍総理がどや顔で世界で最も厳しい食品の基準だということを言ったのに真逆のことを言ってしまっているって、本当どうかしちゃっているんじゃないかなと思っちゃうんですよね、何か。

これ、田中規制委員長はまだ言っているんですよ。除染の長期目標としている年間追加被曝線量一ミリシーベルトという水準は、一ミリ以下でないと生活できないとの誤解を招いてしまったと、だから年間二十ミリシーベルトなら問題ないんだと。二十ミリシーベルトなら問題ないって、避難指示解除の目安となっている二十ミリですよ。じゃ、事故前の世界的なコンセンサスはどうだったという話になると思うんですよ。一年間の被曝、一ミリシーベルト以内に抑えるという話でしたよね。その考え方を捨てて、年間二十ミリ以内であれば人々帰還させてもいいって、その政策を推し進めている方々に本当にお聞きしたい。

規制庁、帰還された人々、二十ミリ以内だったら戻っていいよということにされてしまって戻った。戻った後、どうなりますか。自給自足に近い状態で毎日の食事を取り続ける方もいらっしゃいますよね、流通しているものではなく。流通しているものが安全、危険という議論はおいておいてですよ。流通しているものではなく、自給自足という形で毎日の食事を取り続けられる方々のリスク、これ、考えられているんでしょうか。

○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。

原子力規制委員会では、平成二十五年の十一月に帰還に向けた安全・安心対策に関する基本的考え方をお示しいたしました。

この中では、住民の帰還に当たっては、空間線量率から推定された年間積算線量が二十ミリシーベルト以下になることに加えまして、避難指示の解除後、住民の被曝線量を低減し、住民の健康を確保し、放射線に対する不安に可能な限り応える対策をきめ細かに示すことが必要だという考え方を示しております。この中で、個人の内部被曝の低減対策としては、出荷されている食品の放射能濃度の継続的な測定に加えまして、今委員が御指摘されたような、自家消費でありますとか自家栽培作物等の放射能濃度測定を簡易に行うことが可能な仕組みも必要だといったようなことを指摘させていただいておりまして、このような考え方にのっとって関係各省で様々な取組が行われているというふうに思っております

委員御指摘の河北新報のインタビュー記事での田中委員長の発言は、今申し上げたような規制委員会の考え方ですとか関係各省の取組を踏まえた上での発言だというふうに受け止めております。

○山本太郎君 なるほど。じゃ、規制庁としても田中委員長のおっしゃるとおりだという話なんですね。

○政府参考人(片山啓君) はい。原子力規制委員会で示された考え方にのっとって、関係各省が帰還に向けた安全・安心対策を今進めているところだというふうに考えてございます。

○山本太郎君 先に進みます。

食品の安全基準は現在のような全国一律でいいんでしょうか。平均的個人というくくりで安全基準を作っていいんでしょうか。我が国の放射線業務従事者の安全のための電離則というものがありますよね。電離放射線防止規則などの参考にもなっているICRP、国際放射線防護委員会でさえも、パブリケーション百十一の中で、平均的個人の使用は、汚染地域における被曝管理には適切でないことが経験により示されている。経験により示されていると断言していますよ、これ。

当然ですよ。ライフスタイル、誰かと全く同じですなんて人なんて一人もいないはずなんですよね。そこに平均的個人、いわゆる全て一律で決めてしまうというのは余りにも乱暴過ぎるでしょうと。そんなの安全基準なんですかと、そう思いませんか。

例えば農村部にお住まいの方、都市部にお住まいの方で、暮らし方は全然違う。農村部にお住まいの方、自給自足されている方々、食卓に三食、自分の作ったものを並ぶという方もいらっしゃいますよ。家庭菜園を楽しまれている方、自分の育てた作物が食卓に上がりますよ。でも、それを簡易の測定器をそのうち設置しようかなという話になっておりますという、すごくゆるゆるな話をされていると思うんですね。

この長期低線量被曝のリスクについて、この内閣委員会に参考人で出席された専門家の先生方も、この長期低線量被曝のリスク、まだよく分かっていないとおっしゃっているんですよ。まだよく分かっていないと専門家がおっしゃるそのことに関して、どうしてここまで大胆なことをやっていけるのかなというふうに心配になっちゃうんです。

ここで食べ物による内部被曝のリスクについて、貴重な研究、皆さんに少しだけ御紹介させていただけないですか。

既にもう皆さんには資料としてお渡ししています。琉球大学大瀧研究室が二〇一二年に既に発表した論文では、沖縄で生まれたヤマトシジミというチョウチョウの親世代が産んだ子世代に対して、汚染度の高い餌を与え続けた結果、生存率が五〇%以下になった。内部被曝の影響があったとする研究だったんですけれども、今回の研究は、汚染度の高い餌を食べ続けて内部被曝の影響が見られた子世代が産んだ孫世代に対して、採取場所が異なる餌を与えて、孫世代が受ける影響を同研究室が今年発表したものなんですね。

ヤマトシジミって何なんだよと。チョウチョウなんですよね。これ、ごめんなさい、フリップにさせていただきました。(資料提示)資料その1
チョウチョウなんだと。どうしてヤマトシジミを使うのかという話なんですけれども、これ、北海道以外の日本中にいるんですって。北海道以外、日本全国に広くいるよ。移動範囲が狭い。ということは地域性を物すごく反映しやすいと。地面の付近で生活している。人の生活空間と同じ。しかも、餌は全国どのヤマトシジミも一種類、そうなんですよね、カタバミというクローバーみたいなものしか食べないんだという話なんです。とにかく小型で飼育に適していると。命のサイクルが短い、一か月ぐらいだと。色模様、色とか模様の判別がしやすい。これ、模様というのはチョウチョウにとってはすごく大きな意味合いを持つらしいんですね。模様というのは、ただのシマウマのしまだったり、犬のぶちとかというものとは全く違って、骨格を意味する、形成するような意味合いが模様とかにも現れるらしいんです。とにかく外で捕りやすいということですよね。何代にもわたって飼育方法を確立しちゃったんだと。三十代続けて飼育を確立されていると。とにかく、環境指標生物としても、そして色模様研究のモデル生物としても適しているということでヤマトシジミなんですという話なんです。

また話戻りますね。まず、沖縄生まれ沖縄育ちの親世代から生まれた子世代をグループに分けるんです。このヤマトシジミの親世代から生まれた子世代をグループに分ける。資料その3

どうやって分けますかということなんですけれども、餌で分けますよ。さっき言いました、餌は先ほど言ったこのクローバーのようなカタバミなんですよ。要は、取ってくる場所によって分けるよ。じゃ、どこから取ってきたのということなんですけれども、二枚目になります。郡山から取りました。福島県郡山、福島県本宮、そして沖縄。この三種類の餌を使ったよという話なんです。郡山の餌ばかり食べるグループ、本宮の餌ばかり食べるグループ、沖縄の餌ばかり食べるグループというふうに三つに分けましたという話なんですね。

それぞれ同じ餌を食べ続けた子世代。その子世代の生き残った個体からいい状態の成虫を選んで交配をさせたと。そこから生まれた孫世代をまた再びグループ化するんですと。郡山の餌ばかり食べた親から生まれた子に対して、郡山の餌を食べる子と沖縄の餌を食べる子に分ける。そして、本宮の餌ばかり食べてきた親から生まれた子供に対して、本宮の餌ばかり食べる子、そして沖縄ばかりの餌を食べる子に分ける。そして、沖縄の餌ばかり食べて育った大人に対して、そこから生まれた子供に対して、次は、本宮、沖縄、郡山と三か所、合計七か所ですよね、七つのグループに分けましたよと。観察したところ、結果がはっきりと出たという話なんです。

資料その2

汚染度の低い餌を食べたグループと汚染度の高い餌を食べたグループ、生存率、正常率共に驚くほどの違い、開きがグラフから見ることができると。くっきり分かれていませんか、上下にくっきりと。これ、汚染度の高い餌を食べたグループの生存率、〇・八%から二〇・九%。生存率〇・八%というのは、子世代も孫世代も汚染度の高い餌を食べ続けた結果なんですよね。

汚染度の高い餌を食べ続けた孫世代の特徴。幼虫の次の段階である前蛹、そしてさなぎ、そして羽化前といった状態で、成虫になる前に命を落とすものが半分もいたらしいんですよ。これ聞くとちょっとやばいなと思っちゃうかもしれないんですけれども、でもこの研究から見えることは、絶望じゃなくて、僕、希望だなと思うんですよ。例えば親が内部被曝していようと、汚染度の低い食べ物を子供たちに与えることによって生存率、正常率は上げられるんだなって。それを証明したすばらしい研究と言えると思うんですね

皆さん御存じのとおり、内部被曝をしているのはチョウチョウだけじゃないですよね。ニホンザルの研究、二十八、二十九年にわたってニホンザルの研究を行っていた日本獣医生命科学大学の教授が発表されました。福島の東電原発から六十キロ、八十キロ離れている山林で捕獲された猿も内部被曝していましたと。造血機能の異常が確認されたと。筋肉中のセシウム量が高い個体ほど赤血球と白血球の数が減っていたと。免疫力が半分にまで落ちていたケースがある。事故後に生まれた子猿でも同様の傾向が見られた。

海外でも最近ニュースが入ってきましたよね。三十年前のチェルノブイリ事故の影響。今も内部被曝している動物がいるとノルウェーの政府機関が発表したんですけれども、チェルノブイリから数千キロ離れているノルウェーでトナカイの肉に含まれる放射能濃度が急上昇。食肉として消費するのは不適格となったと。届いたんですね、数千キロも放射性プルームが。そして、三十年たった今もセシウム量が急増したと。これ内部被曝ですよね。食べている餌によってそのようになったと。これ本当に今真剣に考えなきゃいけないことだと思うんですよ。内部被曝に対してもっと真剣に慎重に予防原則にのっとって対策しないと、絶対ツケ回ってきますよ、これ。

 今政治に関わる者が誰のために政治を行うのかという根本に立ち返って、判断を間違えず、内部被曝を平均的個人でくくらず、細かく分類し、早急に大幅に安全基準を引き下げ、土壌調査を広範囲にわたって詳細に行い、その結果が出るまでは東日本の子供の給食の安易な地産地消というのは待ってほしいんですよ。汚染が認められた地域には避難の権利を与えたり、そういう政治が当たり前の行動をしなきゃいけないよということをこの動物たちの内部被曝から僕たちは知ることができるんじゃないかなと思うんです

官房長官、ここで振るなという感じだと思うんですけど、済みません、先頭に立って基準変更の旗振りを是非お願いしていただきたいんです。是非、子供たちを救うヒーローになっていただきたいんです。

○委員長(大島九州男君) 時間になりました。

○山本太郎君 ありがとうございます。

子供たちを守りたいお母さんのアイドルになってください。よろしくお願いします。

ありがとうございました。

 

 




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