国会活動
2023.4.5 憲法審査会「サルの方が高度な社会性を持っている件」
2023年04月05日
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○山本太郎君 ありがとうございます。れいわ新選組、山本太郎です。
毎週開催されている衆議院の憲法審査会について、小西議員の猿発言が批判を集め、小西議員はこれら発言を謝罪、撤回。問題となった発言は、毎週開催って猿のやることだ、憲法を真面目に議論しようと思ったら毎週開催なんかできないというもの。これ確かに問題発言なんですね。猿に対して失礼であり、猿に対して謝罪すべきだと。
猿は高度に社会性のある動物で、群れの明確なルールを守り、実力者が裏でこそこそルール変更したりしません。例えば、ニホンザルなどは、自然状態であるならば、力で群れを支配するボス猿も発生しないという研究もある。力に物を言わせた政治支配とも無縁と言えます。今、一部与野党の国会議員がやっているような、こそくな、火事場泥棒的なルール変更を猿は画策したりはしない。これらの国会議員たちと同列に置くのは、猿に対する冒涜です。
憲法審査会を毎週開くのが問題であるわけではないです、問題なのではない。今、日本にはびこる数々の違憲状態、憲法に定められた国民の権利を無視した政策をチェックし改善するための議論に集中するなら、週何回開催しても足りないぐらいです。そもそも憲法審査会は、憲法がその趣旨どおりに実施されているか、憲法違反が生じていないかを調査する役割を持っています。それにもかかわらず、この役割を果たすための議題設定や議論がほとんどなされていない。
自公政権は、生活保護基準引下げを進め、憲法二十五条が定める最低限の生活を壊してきました。この生活保護減額は、裁判所からも憲法違反として批判されています。旧優生保護法下で強制不妊手術を行ったことは明確に憲法違反と判決が出ていますが、全ての被害者に対して十分な補償をするための法整備はできていない。同じ群れの中で生殖の権利を奪い、飢え死にするところまで追いやるなど、猿ならば絶対にやらない。
最近の憲法審査会では、国民の権利を更に制限しようとする改憲提案ばかり議論し、回数を重ね、回数を重ねたことを口実に国民が望んでいない改憲案を発議しようとする意図が見え見え。本国会の衆議院憲法審査会では、内閣に国会の賛成が不要な緊急政令制定権、政府の裁量で予算執行する緊急財政処分権限を付与する提案が出されている。国民が経済的に疲弊してコロナから立ち直れないうちに戦前の法体系に戻そうとする動きです。こんなこそくなルール変更は猿はやらない。本当に猿に申し訳ない限りです。小西議員には、全ての猿に対する真摯な謝罪を求めたいと思います。
国民が求めてもいない緊急事態条項ばかりを毎週議論する勢いの、はしたない衆議院のような運営は、良識の府、参議院では行われてきませんでした。これは、中曽根会長の下に、筆頭幹事と、与党の筆頭幹事と小西議員が丁寧な話合いを重ね、良識の府にふさわしい格調高い本審査会の運営を目指して実践してきた結果と考えます。
ここから先は、違憲状態の中で苦しむ国民のために議論が尽くされる、本来の趣旨に更に立ち戻った参議院憲法審査会となる、参議院の憲法審査会となるよう、諸先輩方と議論を深められたらというふうに思っています。
ありがとうございます。
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