山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

 

○山本太郎君
過去3年間の本審査会開催状況を確認すると、委員派遣など含む手続開催を除き、調査だけで、本日含め23回。そのうち3分の1以上に当たる8回が参議院緊急集会が議題に。そして、本日の議題も緊急集会。正直、またですかという気持ち。

参議院緊急集会の考え方の答えはもう出ている。衆議院憲法審査会に引っ張られ、足並みをそろえようとする動きは愚の骨頂、やめていただきたい。

国会議員の選挙なしで任期延長を含む改憲案を推し進めたいと考える衆議院憲法審査会の人々にとっては、この緊急集会の存在こそが邪魔で仕方ない。卑しい衆議院議員の中には、政府が緊急事態を宣言すれば、選挙の審判を受けることなく議員任期が無限延長できるというインチキを形にしようとする者たちがいる。

この、選挙なしで議員任期延長の制度をつくるためには、邪魔になるものが参議院緊急集会。選挙できない状況になったら困るから選挙なしで任期延長をできるようにしたいといっても、緊急集会があるからその必要はない、それで終わってしまう。だからこそ、選挙なしで任期延長を実現したい者は、あの手この手で、参議院緊急集会は使えない、非常事態の制度ではないなどと言ってやり玉に上げてきた。

そうやって、無理やり何度も何度も緊急集会をテーマに審査会を開催し、事実と違う緊急集会の内容を流布し、会の開催回数を稼ぐのが彼らの戦略。そして、十分に議論はし尽くした、論点は出尽くした、改憲発議に進もうと、力ずくで前に進めようとしている。

改憲を進めたい委員たちは、事実関係を示した上で反論されても、全くその反論に応えようとしない。例を1つ挙げるなら、参議院緊急集会は平時の制度だから緊急事態に備える改憲が必要という意見。これまでも、そして今でも繰り返し提示され続けている。

これについては、昨年5月15日の本審査会で川崎法制局長から、金森国務大臣は、帝国議会において、参議院の緊急集会について、予測すべからざる緊急の事態に対して暫定の措置をとり得る方途として規定したと、こう述べております、したがいまして、緊急集会の要件である国に緊急の必要があるときには緊急事態が含まれることは明らかであると思われますと答弁。

緊急事態のための制度であることが明確に示されている。これを聞いて、参議院緊急集会は平時の制度と言っていた人々は考えを改めるべきだろう。

ところが、最近になっても、この法制局長答弁を完全無視、同じ主張を繰り返している。本年3月27日、衆院憲法審査会、自民党、新藤委員。参議院の緊急集会は、衆議院が解散中にあって必要と認められたときであって、それは、衆議院がまた選挙によって復活するということを前提にした制度になっているわけであります、ですから、そういった意味での平時という言い方、これは通常の事態の範囲で想定されたものだということであります、ですから、これを超えた事態に対してどう対処するかということで、自民党、公明党、それから維新、国民、有志の会、5会派で論点整理をして、ほぼこの内容が、かなりのところが合意できているわけでありますと発言。

川崎法制局長の、緊急集会の要件である国に緊急の必要があるときには緊急事態が含まれることは明らかであるという答弁を全く無視。

もう1つ残念な主張として、本年3月27日衆憲法審査会、維新、阿部委員。自然災害しか想定されていない現憲法の参議院の緊急集会では国民を守る体制として極めて不十分であり、緊急事態条項の制定が早急に求められますと全く的外れな主張。

参議院緊急集会について、川崎法制局長は、予測すべからざる緊急の事態に対し暫定の措置をとり得る方途として規定したと答弁。予測すべからざる緊急の事態全てであり、自然災害に限定していない。

これら2つの事例で言えることは、意図的に無視しているか、勉強していないか、国語力がないかである。意図的に無視なら憲法破壊をもくろむ無法者、勉強不足ならggrks(ググれカス)国語力に問題ありなら公文式に行け、それ以上でも以下でもない話である。

是が非でも緊急事態条項の改憲発議を推し進めたい委員たちは、論点は出尽くした、議論は深まったなどと言う。しかし、実際には、自らの主張に不都合な論点は無視、反論に答えず、何度でも同じ主張を繰り返し、事実と異なる話を流布し、開催回数を稼ぐだけ。

議論を深める気もないから深まりもしない。壊れたスピーカーのように破綻した主張を繰り返しているだけ。衆院で行われているものは議論とは到底呼べない。
居酒屋で飲み過ぎて、途中吐いたりしながら二度ほど寝落ちをして、目覚めの酒をあおりながら1人で意味不明の言葉をつぶやき始発待ちをするおっさん、それ以下の与太話。

衆議院憲法審査会を冒涜するのかと言われても困る。その台詞はぜひ、その意味不明な発言を続ける者たちに向けていただきたい。このような形で参議院緊急集会を狙い撃ちした審査や憲法破壊につながる審査を繰り返すことは日本国にとって有害である。
前回述べたとおり、現行憲法が守られているかチェックすることが憲法審査会の第一の役割、それらをしっかり時間を掛け厳しく点検する必要がある。今まで審議されてこなかった議題の設定を求めます。終わります。




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