国会活動
2022年3月11日 内閣委員会【国防の基本はこれだ!】
2022年03月11日
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○山本太郎委員
れいわ新選組代表、山本太郎です。ロシア軍は、チェルノブイリ原発・占拠に続き、ザポリージャ原発を攻撃、占拠。一歩間違えば、世界を巻き込む大惨事。激しい怒りをもって抗議するものであります。原発、日本は大丈夫でしょうか。政府。弾道ミサイル攻撃の直撃を受けた場合、稼働中の原発に、どのような被害が生じるか、想定してますか?
〇澤田政府参考人
お答えいたします。武力攻撃事態の想定は、その手段、規模の大小、攻撃のパターンにより異なることから、国民の保護に関する基本指針において、発生する被害について定量的な記載はしておらず、一概にお答えすることは困難でございます。
○山本太郎委員
規制庁。稼働中の原発に弾道ミサイル攻撃の、直撃を受けた場合を、想定した対策。事業者に何か求めていますか?
○市村政府参考人
お答え申しあげます。原子力規制委員会は、原子炉等規制法に基づく規制基準において、他国による武力攻撃に備えることは、現在要求をしておりません。また新たに要求することも考えてございません。
○山本太郎委員
安保法質疑の際に同じ趣旨の質問をしたんですけど、7年たった今でも、答弁はほぼ同じなんですよ。何かって言ったら、対策できないことは考えない、そう言うスタンスなんですね。核武装など勇ましい声は聞こえてくるが、海沿いに林立する原発には関心、薄いようなんですね。外部からの攻撃、南海トラフなどを考えれば、原発は全て廃炉にする以外ないんですよ。もっとも国益に叶うのは、原発即時禁止の判断です。
電力はどうするんだ?という方のために。電力が逼迫しているか、否かは予備率で見ます。他の地域からの融通も含めて予備率が3%を切れば、電力逼迫です。経産大臣が会見を開いてまで、「電力が逼迫している」とアピールした、昨年1月。その時期、原発稼働はたった4基です。その年度のデータを見てみると、稼働原発の発電量を差し引いても、予備率で見れば、7.1%。予備率3%を大幅に上回る、電力は足りている状態。こういうキャンペーンやるんだったら、もうちょっと繊細に丁寧にやっていただきたいと思います。
一方で、戦争、災害などで、一時的に、エネルギー源の調達が困難に陥る、との想定は必要だと思ってます。2030年に石炭火力発電・ゼロは、厳守する前提で、一時的に国内の石炭火力も有効活用する柔軟さが必要となってくると思います。同時に積極財政で再エネや蓄電池などへの投資を、国主導で爆発的に増やす取組は絶対です。原発をやめるにあたっては、立地自治体への補助金は維持する。「再エネ」にシフトし、しっかり雇用を守ることが前提となります。
資料①IEA(国際エネルギー機関)の調査結果。昨年時点での予測では、脱炭素目標に沿ったエネルギー転換を推し進めれば2030年には年間約500兆円。2050年までに年間約450兆円の規模の投資の拡大が見込まれる。電力以外にも、建設、輸送、様々な分野で投資が拡大していく。
資料②日本の再エネについても「未来のためのエネルギー転換研究グループ」のレポートを見てみれば、「原発ゼロ、自然エネ100%」のカーボン・ニュートラル実現を目指して、自然エネ、省エネのほか、エネルギー供給インフラ、脱炭素化のための新技術など関連する分野に、10 年間で少なくとも 200 兆円。年間あたり国費で 5 兆円、民間資金 15 兆円、これを10年間続けた場合の投資、その結果を見てみると、これによるGDPの押し上げと、毎年 250 万人分の雇用創出が期待できると言います。このビジネスチャンス、近隣諸国に差し上げるという状態ですよ、今のままじゃ。日本国として取りに行っていただきたい。
一方で、原発をやめると、地域が衰退する不安。そういう声も聞きます。しかし、国が原発を買い取って廃炉を進め、国の財源で地域の産業再生事業を推進すれば、地域の安定的な経済発展は可能です。例えばイギリス。2005年に政府機関NDA(原子力廃止措置機関)を設立。政府が原発を保有、廃炉の財政責任を負う。NDAは、立地地域の経済再生にも取り組んでいる。
資料③ 昨年時点で、NDA保有の国内17か所の廃炉対象施設で約1万5000人を雇用。さらに周辺地域でも約5万人の雇用創出。ドイツでは、90年閉鎖のグライフスヴァルト原発の廃炉事業者EWNを2000年、国有化。廃炉と工業団地整備などに2430億ユーロ以上を投じていると。
世界にいくつもの先例があるんですよね。原発は即時禁止・廃炉。同時に、再エネ投資と廃炉ニューディールという形で、ビジネスチャンスを作っていく。これこそ「新しい資本主義」と言われるものの一つだと思います。この取り組み、是非官房長官、総理にご提案いただけないですか。いかがでしょう。
〇松野国務大臣
山本先生にお答えをさせていただきます。我が国は、四方を海に囲まれ資源が乏しく、自然エネルギーを活用する条件も諸外国と異なるなど、エネルギー供給の脆弱性を抱えているものと認識をしております。エネルギーは全ての社会経済活動を支える土台であります。
今回のロシアのウクライナ侵略により、安全性、安定供給、経済効率性、環境適合のバランスを取りながら、安定的で安価なエネルギー供給を確保する重要性を改めて認識をしたところであります。単一の完璧なエネルギー源がない現状におきましては、一つのエネルギー源に頼ることなく、リスクが高く、危機時であっても安定供給を確保し続けるためには、エネルギー源ごとの強みが最大限に発揮をされ、弱みが他のエネルギー源によって適切に補完されるような組み合わせを持つ、多層的な供給構造を実現することが必要と考えています。こうした観点から、先生ご指摘の再エネはもちろんでありますが、原子力、火力、水素。CCUSなど、多様なエネルギー源をバランスよく活用することが重要だと考えております。
○山本太郎委員
私の質疑を聞いていれば、そのような答えにならないと思うんです。事前に準備されたペーパーで読むから、そのような答弁になるんだろうと思います。原子力災害対策本部長の副本部長は、官房長官なんですよ。そう考えるならば大災害、そればかりでなく、武力攻撃、これに対応するすべは国は持ってないんです。だとするならば、そのリスク、1丁目1番地、この原発を止めていくということで、ビジネスチャンスに繋げていくっていうのは、これやるべきことです。新しい資本主義としてぜひ、これ岸田総理に提案をいただけないですか、もう一度そこだけお願いします。提案していただけるという前向きな、ぜひ答弁お願いします。
〇松野国務大臣
政府の考え方は、先ほど私が答弁させていただいた通りでございます。
○山本太郎委員
ありがとうございます。提案してくださいというお願いでした、これは。政府の考え方は分かっております。提案でぜひお願いします。日本を救ってください、官房長官。お願いします。ありがとうございました。
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