国会活動
2024.3.21 東日本大震災復興特別委員会「復興大臣、 被災住民の思いをくみ取りますか?」
2024年03月21日
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○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。
本日は、何かを激しく追及したりとかというような質疑ではございません。何かと申しますと、大臣のスタンスを知るための質疑とさせていただきたいんですね。なので、どうか大臣にはリラックスした状態でやり取りをさせていただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
昨年9月14日、福島県知事との面談後の記者会見で大臣は、岸田首相から現場主義を徹底しなさいと言われ早速福島に参った、現場主義を一生懸命に貫き皆様の声を聞くと述べられました。
大臣は、先日の3月13日の所信聴取の際に重要なことをおっしゃったので、引用をさせてください。
私は、大臣就任以降、福島県、宮城県、岩手県を頻繁に訪問し、被災地で活躍されている女性の方々を始め、多くの方とお話をすることで復興の現状を把握してまいりました。その中で、震災からの復興は被災地の方々の御努力や関係者の御尽力により着実に進んでいる一方で、地震・津波被災地域と原子力災害被災地域とでは状況が大きく異なり、また、原子力災害被災地域においても避難指示の解除の時期等により復興の状況が大きく異なっており、被災地の状況に応じたきめ細やかな対応が必要と実感しております。
地震・津波被災地と原発事故被災地では状況が大きく異なる、きめ細やかな対応が必要、このおっしゃっていることは、本当にまさにそのとおりだと思います。
こうもおっしゃっています。
まず、被災者支援について、これまで心のケアやコミュニティー形成、見守り、生きがいづくりなどに取り組んできておりますが、被災者の方々の置かれた状況は様々であり、それぞれの状況に応じて必要な支援が受けられるよう、引き続き取り組んでまいります。
このことに関しましても、おっしゃるとおりと。被災者の方々の置かれた状況は様々、一律に時期や地域を区切って上からの方針を押し付けるようなことがあってはいけないと、そのように思います。
そして、次のようにも述べられております。
引き続き、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら、復興の司令塔である復興大臣として、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下、東日本大震災からの復興に全力で取り組んでまいります。
非常に頼もしい大臣所信であったと私も感じました。原発事故の直接的な被害を受けた浜通りを始めとする地域の復興には特別な困難が伴い、長期的な視野を持った復興が必要となります。
そこで、復興の司令塔として現場主義を貫く大臣としては、原発事故からの被災地の復興にとって何が一番重要な課題と考えていらっしゃいますか。お聞かせください。
○国務大臣(土屋品子君) 福島ですよね。
福島の原発の問題に関しては、何か1つと言われると難しい問題があると思います。ただ、やっぱり廃炉が一番重い問題でもあるかなとは思っておりますが、それと同時に、やはり帰還してもらう人を1人でも多くするということも大切なことだと思います。
そういう意味では、私自身、いろいろなところで今感じていることを言っている中で、やっぱり福島の復興はこれからが本当に大事な時期に入った、スタートを切ったというような思いでおります。
○山本太郎君 ありがとうございます。
大臣は就任以降、これまでの福島県の訪問で多くの被災者の方々の声を直接聞いてきたかと思います。
福島県の被災地の方々、特に浜通りの原発事故被災地の住民の方々はどのような復興の在り方を望んでいるというふうに考えられますか。
○国務大臣(土屋品子君) 浜通りは一番大変なところでございまして、やはり非常ににぎわいとかそういうものをもう一度取り戻したいという思いが強いのかなと思っております。それから、漁業の問題も重いのかなということを感じておりまして、まだまだなりわい再生に向けてはいろんな支援が必要なのかなというのを痛切に感じております。そうはいいながら、移住してくる方もぼちぼち出てきておりまして、そういう人たちとまさに共に新しいその浜通りつくっていくことが重要なのかなと思っております。
いろんな意見聞いておりますけれども、何というんですかね、移住していって疎外感があるというような、この地域ではなくてですね、違うところへ移住すると意外に田舎で疎外感があるということを聞くんですけど、反対に、こういうその三重苦の中で、もう新しい町みんなでつくろうとなると、移住者も現在住んでいる方も一緒に力を合わせようというようなことをおっしゃっているというのが非常に印象に残っております。
○山本太郎君 地震、津波、原発事故、これらの影響を受けた福島県をどんなふうに復興させるのかにつきまして、これやっぱり被災地の現場の声を聞いて決めていく、政治的なこのトップダウンではなくて、被災地の現場の声を聞いて決めていくことが必要だと私は思うんですけれども、大臣もそう思われませんか。
○国務大臣(土屋品子君) 総合的な力が必要かなと思います。ですから、被災地の現場に本当に生きている人たち、そこに生きていた人たち、そういう人たちの声をいろいろ聞くこと、非常に重要だと思いますけれども、もちろん首長さんたちはリーダーでございますから、そういう人たちの声もしっかり聞き、県の声もよく聞き、やっぱり私の仕事は平等にみんなの声を聞いていくということなんだろうと考えております。
○山本太郎君 ありがとうございます。
地域のリーダーが首長であるということは当然なんですけれども、やはりその地域のリーダーである首長と、そして住民との間にも温度差があったりとか気持ちが乖離している部分というのがあるので、やはり平等に住民の方々の声もしっかりと聞きながら前に進めていくということが重要であるというお言葉だったと思います。
大臣が重視されている現場主義、この現場主義にとって、これはもう先ほどの御回答いただいたことと重なるとは思うんですけれども、知事、ほかにも自治体の首長の意見を聞くことだけではなくて、広く被災住民の思いを酌み取ることというのはやはり重要ですか。いかがでしょう。
○国務大臣(土屋品子君) 体力の続く限りなんでなかなか時間がないんですけど、地域の住民の声を聞くということは本当に重要だと思っています。
私がそれを本当にしっかりと聞くことによって、反対に知事とも、それから地域の市町村長さんたちとも対等に話ができるのかなと思っておりまして、まだまだ足りないと感じております。
○山本太郎君 ありがとうございます。
私も住民重きといいますか、そういう気持ちなので、今のようなお答えいただけるというのは非常に心強いといいますか、そういう気持ちです。
仮に一部の自治体の首長が、もう復興はここまででいいよといったような判断といいますか思いというものがあったとしても、やはりこれは住民が願う形の復興というものが実現できていなければ私はならないというふうに思っております。
大臣は、そういった場合に住民側の、住民の側に立つと、そのようなお考えがありますでしょうか。そう、住民の側に立たれるということを信頼してよろしいでしょうか。
○国務大臣(土屋品子君) 先ほども言いましたように、どちらの側に立つとかというよりも、私はやっぱりこの地域、その地域が何がベストかというのを模索していくことが必要だと感じております。
そういう意味では、我々は復興を、まあどの時点でどういうふうにこれで復興はいいのかということの判断も必要であろうと思いますけれども、やはり私は司令塔として考えると、はっきり言えば、どっちに付くとか、そういうものではないのかなと感じております。
○山本太郎君 ありがとうございます。
どうしても政治というのは、例えばですけれども、国があって地方自治体があって住民がいてということを考えたときに、何だろうな、早く結果が出る方向というのをどうしても目指しがちだというふうに思うんですね。そんな中で、地元のリーダーという部分がある意味で判断をそちらの方にかじ切ってしまっていて、住民が置き去りにされてしまっていると、そのような状況がある場合には、是非大臣には住民の側に立って、やはりそれは話合いをもう少しちゃんと深めていった方がいいというようなことを是非指導といいますか、助言をいただきたいんですけれども、そのようなことが期待できると、そのような仕事をやっていただけるというふうに信頼してよろしいでしょうか。
○国務大臣(土屋品子君) そのように努力していきたいなと思っています。
それと、もう一言。ある首長さんが反省を込めてこう言っておりました。やはり、被災直後は、何しろ元に戻さなきゃ、何しろやれるものをやっていこうということで、相当性急に自分は動いたと。だけど、結局、そのときも住民の声は十分に聞いたんだと。だけど、住民の気持ちも徐々に変わってきて、今になったら何でこんなことをしたんだと言われることもあると。そういうジレンマに今は陥っているということを伺って、私はすごくその言葉が重く感じました。でも、しっかりと頑張っていきたいと思います。
○委員長(野田国義君) 時間来ておりますので。
○山本太郎君 終わります。ありがとうございます。
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