山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

 

○山本太郎君
れいわ新選組、山本太郎です。
資料①。

3月21日、本委員会で、原発事故からの被災地復興で何が一番重要な課題かとの私の問いに対して、大臣は、やっぱり復興、廃炉が一番重い問題でもあるかなとは思っておりますと答弁くださいました。
ほかにも、大臣には住民の側に立って仕事をやっていただけると信頼してよいですかという問いに対して、大臣は、そのように努力していきたいなと思っていますとお答えくださいました。
資料②。

東電福島第一原発が立地する大熊町、双葉町の両町長が2020年12月、インタビューで、第一原発の廃炉完了後は更地に戻すべきだとの見解を示しました。
吉田町長、事故が起きた発電所であっても最後は更地に戻して終わりにしてほしい。
伊澤町長、元の姿になっているのをイメージしている。
資料③。

2022年3月7日、記者会見で、福島県知事は、廃炉の最終形について、立地自治体の首長さんたちは、まさに更地にしていただいて夢のあるビジョンを作ってほしい、こういった切実な要望も上がっていると述べられました。
現場主義で被災地の声を聞くという大臣、地元自治体の切なる願いは更地に戻してほしいです。福島第一原発は更地に戻すところまでが廃炉である、そういった認識でいいですよね。イエスかノーかでお答えください。
一言で。

○国務大臣(土屋品子君)
今後の技術的観点や本日ご議論されている法的観点に加えて、地元の皆様の思いを受け止めて検討される必要があるものと承知しております。

○山本太郎君
作文で読むようなことじゃなくて、復興の司令塔として廃炉をどう捉えているかということで、自分の気持ちで答えていただきたいんですよ。
で、技術的云々の話じゃないんですよ。廃炉の最終形とは何かといったら、当然、汚染をなくした上で更地で戻すって、当然のことなんです。現場の声、聞いているんですよね。町長たちも県知事も含めた上で、更地で返してほしいということが現地の人たちの思いなんですよ。非常に、被災地の現場の声を聞くのではなかったのかと思ってしまうような、不安になる答弁です。
資料の④。

2022年3月11日、東電小早川社長は、社員らへの訓示で、福島の復興のためには、安全かつ着実に廃炉作業を進め、社会から信頼されることが大前提と強調されました。
東電副社長、福島第一原発は更地に戻すところまでが廃炉という認識でいいですよね。イエスかノーかでお答えください。
一言で。

○参考人(山口裕之君)
東京電力ホールディングスの山口でございます。法令上の要求としまして、実用炉の規則第121条の廃止措置の終了確認の基準があることは認識してございます。
なお、福島第一原子力発電所につきましては、実施計画に基づき安全かつ着実に廃炉作業を進め、廃炉の最終的な姿については、廃炉作業の進捗を踏まえ、地元の方々を始めとする多くの関係者の皆様や国などの関係機関の方々と相談させていただきながら検討を進めていくことになると考えてございます。

○山本太郎君
もう東電お決まりのフレーズなんですよ、相談しながらやっていくって。
資料⑤。

東電ホームページ、Q&A資料、もっと知りたい廃炉のことでは、どうなったら廃炉が完了するかということに対して、事故を起こした福一の廃炉の最終的な姿について、いつまでにどのような状態にしていくかについては、地元の方々を始めとする関係者の皆様や国、関係機関等と相談させていただきながら検討を進めるとあるんですね。
一見丁寧に思えるんですけれども、本音は、どこまでが廃炉かを東電自らの責任では何も約束しないということなんですね。
東電は廃炉について最後までやり切るつもりがないおそれもあると考えた方がいいんです。
東電副社長、相談するとか様々なお決まりのフレーズ、一旦横に置いていただきたいんですよ。東電の思いとしてどうなんですかという答えを欲しい。福島第一原発を更地にして、汚染のない真っ更な土地を地元に返したいという気持ちはあるんですか、ないんですか。一言でお願いします。

○参考人(山口裕之君)
繰り返しになりますけれども……繰り返しになりますが、福島第一原子力発電所については、実施計画に基づきまして安全かつ着実に廃炉作業を進めて、廃炉の最終的な姿については、廃炉作業の進捗を踏まえまして、地元の方々を始めとする多くの関係者の皆様や国などの関係機関の方々と相談をさせていただきながら検討を進めていくことになると考えてございます。

○山本太郎君
人類史上指折りの最悪の事故を起こした犯罪企業として、当然、地元の方々にご迷惑をお掛けしているんだから、更地にしてお返ししたいという気持ちはありますという答えがなかったらうそなんですよ。
同じ答え繰り返しているだけ。
資料の⑥。

通常の原発の場合、廃止措置、つまり廃炉の終了を認めるために達成すべき要件が規則で定められています。
廃炉ってこういう状態ねというふうに説明した条文になるんですね、資料の⑥。
これ、難しいので簡単にします。
それが資料の⑦。

使用済核燃料は敷地に置きっ放しは駄目よ、再処理事業者に渡し終えなさい、原子炉等の施設を解体撤去した後の敷地を除染し、放射線管理区域に該当するようなレベルの汚染は取り除きなさい、放射性廃棄物の廃棄は完了していること、これら条件を達成して初めて規制委員会は廃炉終了と認めることができるんです。つまり、燃料プールに置きっ放し、原子炉も解体せず、敷地も除染せず、これが廃炉の最終形ですと言っても認められないということです。
事故が起きた福島第一原発は特定原子力施設という特別扱いで、廃炉計画の代わりに、実施計画の中で廃炉のことも書いてある。
資料⑧。

規制庁に確認します。
この福島第一原発についても、資料⑥の廃止措置終了確認の要件は適用されるということでいいですよね。

○政府参考人(佐藤暁君)
ご答弁申し上げます。
ご認識のとおり、現行の法令においては、福島第一原子力発電所が指定を受けているとおり、指定を受けている特定原子力施設も含めて、発電用原子炉の廃止措置の終了確認の際には、実用発電用原子炉設置、運転等に関する規則第121条、先ほど委員がお示しされているものについての基準が適用されます。

○山本太郎君
つまり、福島第一原発の計画でも、通常原発の廃炉と同じく、放射線管理区域に当たるような汚染は除去し、燃料は搬出し、放射性廃棄物の廃棄も完了しないと廃炉終了とは認めないということですよね。ありがとうございます。念のために確認させていただきましたけれども。
規制庁、例えば、福一で原子炉内に燃料デブリが一部残り、使用済燃料は敷地内のプールに貯蔵されたまま、原子炉施設を解体撤去しないままの状態で実施計画に記載された廃止措置の終了、実施計画の終了を規制委員会が認めることは法的に可能ですか。

○政府参考人(佐藤暁君)
ご答弁申し上げます。
現行法令におきましては、福島第一原子力発電所が指定を受けている特定原子力施設にも、実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第121条の廃止措置の終了確認の基準が適用されるため、核燃料物質の譲渡しなどが完了していないなど特定原子力施設が同基準に適合しない状態で原子力規制委員会が廃止措置の終了を認めることは法的に不可能でございます。

○山本太郎君
ルール上も、実質は汚染を除去し更地にすることが廃炉だよということが確認できたと思います。
何よりも地元の声を聞くという大臣、次はペーパー見ないでお答えください。
先ほどの地元の声もお伝えしましたよね。福島第一原発は更地に戻すところまでが廃炉であるという認識でいいですよね。
大臣。

○国務大臣(土屋品子君)
今の進行中の事案でありますので、イエスかノーでは答えられないと。

○山本太郎君
時間はどれだけ掛かっても、イエスって言わなきゃ駄目に決まっているじゃないですか。国策で地元の方々傷つけたんでしょう。イエスかノーかで答えられる話じゃないんです。イエスで答えなきゃ駄目な話なんですよ。途中で放り投げる気ですか。
先ほどの資料⑤。

東電のホームページにある福一の廃炉、最終的にどうしていくかは相談をしながら検討を進めるという趣旨の記述、先ほどのですね、これは実質、廃炉の最終形は決まっていないという意味をずっと主張しているわけですね、東電とかも。
一方で、規制庁答弁、先ほど聞いていただいたとおり、福一の廃炉の最終形は、法的にも決まっているんですよ。
福一の廃炉とは、事実上の汚染なき更地を意味する。東電ホームページにある廃炉の最終形は決まっていないとか、相談して検討という表現になっている、これは途中で投げ出すための保険なんですよ。

東電副社長、途中投げ出しなどは絶対にやらないと言ってくださいよ。現時点での規制委員会規則が定めるとおり、廃炉終了要件までやり遂げると誓ってください。ペーパー要らないですよ、繰り返しやめてください、誓えることでしょう。

○参考人(山口裕之君)
お答え申し上げます。
当社が存続を許されておりますのは、福島の責任を貫徹するということでございますので、その趣旨にのっとってこれからも邁進してまいりたいと考えてございます。

○山本太郎君
貫徹の中身によっちゃうじゃないですか、それって。投げ出しても、何かしら言い訳付けて貫徹したということにしようとしているということを心配しているんですよ。だって、東電ですよ。信用できるはずないじゃないですか。
人類史上指折りの公害事故を起こした犯罪企業東電、事故の起きた原発の更地化までやり切ると明確に約束したくないんですよ。だって、そう言わないでしょう、やりますと言わないでしょう。大臣もやりますと言わないけど、東電も言わないんですよ。東電は、廃炉の完了など無理と考えている。できるだけ前出しで終わらせようとしている。つまりは、途中で投げ出せる余地を残そうとしている可能性が非常に高いんですね。
資料の⑨。

いつでも逃げられるように保険を打つ、そういった態度は東電だけじゃない。
経産省においても、廃炉の最終形はまだ示せないなど回りくどい逃げ口上で、更地化までやり遂げることを約束しようとしないんです。これ、大公害事故の加害者側でありながら、どうしてこのようなふざけた態度が許されるのかということなんです。
資料の⑩。

福島第一原発に廃炉完了要件に関わる原子炉等規制法第12条の6第8項を適用することを示した規定は、法律の条文そのものではなく政令で定めているという理解で間違いないですよね。一言で答えられるはずです。

○政府参考人(佐藤暁君)
政令で指定されているというのは、そのとおりでございます。

○山本太郎君
簡潔にありがとうございます。法律ではなくて政令だと。
一番まずいのは、今後、国会での審議が全くないままで、東電や政府や様々な者たちが相談をし合いながら、政令の改正だけでこのルール、簡単に廃止にもできるし、中身も変えられるんですよ。たとえ廃炉できていなくても、どんな状態であっても、福島第一原発の廃炉を終了したとできてしまうようなリスクを抱えているということです。だからサンドイッチにしたわけでしょう、法律の条文の間に政令を入れた、一番重要な部分を。
2051年までに終了するというロードマップに合わせて汚染水も海洋放出したじゃないですか、耳かき一杯も取り出せないというデブリは880トンあるのに。で、3回も延期しておいて、2051年のゴールを動かしていないっておかしいんで2051年までに年までに終わりましたという状況を無理やりつくるんじゃないかということを心配しています。
結局、汚染水だけ流し切って、燃料デブリも取り出さずに、放射性物質は敷地に置きっ放し、施設も解体せず、これは原子力事故の教訓を伝えるためのモニュメントなんですよというような話にしようとしているんじゃないかなって、先々ね。
そのうち政令が改正すれば、中途半端な状態でも廃炉は終了、完了したことにできる。法律で定められているわけではなく、政令で縛られているだけだから。先々、政府側と調整すれば政令変えることも難しくないでしょう。そう考えているからこそ東電が宣言しないんですよ。同じ言葉繰り返すだけでしょう、みんなと相談していきますわって。事故で迷惑を掛けた自治体、住人のことなどみじんにも考えていない。
住民の側に立つと言った復興大臣にお聞きしたいんですけれど、これが大臣が復興の最重要課題、そう認めた廃炉の現実ですよ、現状です。
どうか大臣のイニシアチブで、福島第一原発の廃炉の終了要件を政令ではなくて法律の本文に書き込むように法改正をした方がいいよということを提案していただきたいんですけど。時間がないので、一言でお願いします。そのような提案していただけますか、いかがでしょう。

○国務大臣(土屋品子君)
この件に関しましては、お伺いしておくということにとどめさせていただきます。

○山本太郎君
お伺いしていただいて、横に置かれたままで、もうその内容腐っちゃったら困るんですよ。これを一刻も早くやらなきゃいけないんです。お伺いの先、行ってほしいんです。
今言ったように、終了要件を政令のままではなくて条文に入れ込む必要があるということを、これは被災地の皆さんのためにもそこはやっぱり提案していただきたいし、闘っていただきたい。いかがですか、一言で。

○国務大臣(土屋品子君)
同じことで申し訳ないんですが、しっかりお伺いしておきます。

○山本太郎君
復興の司令塔と言っていて、この件に関してスルーしちゃったら、これ司令塔でも何でもなくて、ただのお飾りになっちゃいますよ。

委員長、本委員会又は委員長提案で、福島第一原発の廃炉終了要件を定めた法案を策定又は提出することを求めます。

○委員長(野田国義君)
ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。

○山本太郎君
資料⑪。

規制委員会、この規則の廃炉終了要件、かなり曖昧なんですね。
アメリカでは、廃炉完了時に年0.25ミリシーベルトのレベルまで除染を徹底するよう数値で完了要件まで定められている。
日本の規則、どのレベルまで除染するかもちゃんと決められていないんです。
使用済燃料を敷地外にちゃんと搬出するのかとか、そういうことまで明確に決まっていない。
法案策定と並行して規則の改定をし、廃炉終了要件を具体化することを本委員会としても求めてください。
委員長、最後にお願いします。

○委員長(野田国義君)
後刻理事会において協議いたします。
で、時間が参りましたので。

○山本太郎君
終わります。




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