国会活動
2024.5.29 憲法審査会「NO MORE 憲法泥棒!不審な行為を許しません」
2024年05月29日
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〇山本太郎君
れいわ新選組は2022年から本審査会に参加。
本審査会が開かれるたび、その冒頭で、毎回、確認していることがあります。会を開く目的は、憲法改正議論を促進するためか、という確認です。会を開く前に行われる幹事懇談会や幹事会で、憲法改正目的ではない、という明確な答えを何度も、自民党筆頭幹事はもちろん、審議会会長からも確認させていただいてきました。
会長に、この場で、ひとつだけ確認させていただきたいんですけども、今国会で本審査会を開く理由は、憲法改正議論を促進するためではない、ということでよろしいですよね。イエスか、ノーかでお答えいただけると。
○会長(中曽根弘文君)
会長といたしましては、議事に関すること以外は、発言を差し控えます。
〇山本太郎君
済みません、そういうものなんですか。憲法審査会ではそういう運用だってことですね。他の委員会では委員長に対して、やり取りっていうのは許されていますけれども、分かりました。そのようなやり取りを、幹事懇であったりとか、幹事会でも確認はしてきていることです。憲法改正が党是という会派もあるんですけれども、参議院では暴走することなく、理性的に開催されている一方で、衆議院では、あまりにも野蛮で幼稚な企てが進んでいます。憲法に緊急事態条項を設ける、いわゆる、選挙無し衆議院任期延長案の、条文作成を進める提案。
国民民主党委員は、「もう論点は出尽くしていると思いますので来週からは是非、起草委員会を設置し、緊急事態における国会機能維持を可能とする憲法改正について条文案作りに着手することを改めて提案いたします。」
維新の委員は、「賛成、反対のそもそも論の議論はこの審査会の場で行うこととし、起草委員会は国会機能維持の憲法改正に賛成の党派だけで粛々と実務的に進めることを提案いたします。」そして、選挙無し衆議院任期延長案の、条文作成に向けた要綱を、憲法審査会に提出しようという提案も出された。
ここにお集まりの良識ある先生方は、参議院抜きに勝手な振る舞いを続ける衆院に憤りを感じておられることと思います。
現在、衆議院の一部委員で口裏合わせ、推進する、選挙無し衆議院任期延長案、これは一言で言えば、参議院の権限の侵害、二院制の骨抜き案です。
先日、本審査会で、当然、当たり前の答弁を参議院法制局長から頂戴しました。「緊急集会の要件である、国に緊急の必要があるときには、緊急事態が含まれることは明らかである」と、参議院緊急集会が緊急時のために使える制度である、という当たり前の説明がございました。
衆院任期満了後に緊急事態が起きた場合については、長谷部恭男早稲田大学法学学術院教授が著書「憲法講話」で、「総選挙を実施することがないまま、任期満了で衆議院議員がいなくなった場合でも」中略、「内閣は緊急の必要があれば参議院の緊急集会を求めることができると考えるべきでしょう」と記されています。
こういった当たり前の考え方も無視し、きてれつな持論をもっともらしくぶち上げ、参議院の緊急集会を、緊急時には使えないものと決め付け、緊急集会の運用具体化を図るよりも、自分たち衆議院議員が、緊急事態を理由にして選挙無し、事実上の無限任期延長をできるように画策しようとする無様な姿を、そのような者が現れることを懸念し、憲法制定に尽力された金森徳次郎大臣も、余りのひどさに、草葉の陰で腰を抜かされていることでしょう。
参議院の緊急集会は憲法54条が定める重要な参議院の権限である。長期的な任期を保証され、熟議に適した性格を持つ参議院によって、非常時の国会機能を担保する、二院制の主旨に即した制度。
参議院では理性的で理想的な憲法議論を行う努力を積み重ねてきた。その傍らで、憲法を盗むための謀議を続けているのが、衆議院の憲法審査会。
自分たちの任期延長、自分たちの身分保証の長期化を、緊急事態をダシに画策するような輩は、すでに国民の代表とは呼べず、泥棒、詐欺師、窃盗犯、テロリストなどと呼び方を変えるべき存在です。
「起草委員会は国会機能維持の憲法改正に賛成の党派だけで粛々と実務的に進めることを提案します」などという暴言を吐くのは、底抜けの恥知らずだから致し方ないとして、その発言された場所が駅前の居酒屋ではなく、国権の最高機関、憲法審査会であることは許されるものではない。参議院として、怒らなければならない場面です。
審査会長にお願いがあります。
参議院の権限の根幹に関わる問題について、衆議院の憲法審査会の議論の暴走、一部委員で条文作成することなどに対し、参議院の軽視であることを明確に批判する声明をお出しください。
○会長(中曽根弘文君)
ただ今の件につきましては、後刻幹事会において、協議いたします。
〇山本太郎君
終わります。
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