山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

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配布資料=①日経BP社 槇文彦氏「有蓋施設が諸悪の根源 世紀の愚挙になる」
②日経アーキテクチュア 槇文彦が新国立の対案「無蓋化し子供施設を併設」
○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎と申します。よろしくお願いします。

遠藤大臣の所信に対して、新国立競技場問題について質問いたします。

私は、2020年のオリンピック・パラリンピックを東京に招致することに反対いたしました。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の復興、被災、被曝対策、被災者支援こそ最優先で、オリンピックなどやっている場合かという気持ちからです。招致決定後の成功決議にもただ一人反対いたしました。今年5月の東京オリンピック・パラリンピック特別措置法案にも反対しました。5月21日の、ちょうど今日と同じ、文教科学委員会と内閣委員会の連合審査で、「嘘と利権のオリンピック」に反対することを申し上げました。

現在の東京オリンピック・パラリンピック組織委員会・会長は、去年1月の就任直後に、「五輪のためにはもっと電気が必要だ、今から原発ゼロなら五輪を返上するしかない」と発言されました。2013年1月、東京都の2020年東京五輪立候補ファイルには、東京電力は原発ゼロでも既に708万キロワットの予備力があり、2015年には更に304万キロワットの火力の電力供給が増加されるので既に十分対応可能だとあります。

本当に聞いているこちらが恥ずかしくなるようなオリンピック組織委員会・会長のお粗末な発言、世界へのアピールと国内での発言が全く真逆、せめて整合性が付くように、会長への教育、必要だと思うんですけれども、このような無責任発言は我が国のオリンピック・パラリンピック組織委員会・会長だけのことではございません。

ブエノスアイレスでのプレゼンテーションでは、原発事故による健康影響に関し、安倍総理は、「健康問題については、今までも、現在も、そして将来も全く問題はないということをお約束いたします」と、びっくり発言をされました。

現在、福島県「県民健康調査」検討委員会の甲状腺検査評価部会の最新の中間取りまとめでは、我が国の地域がん登録で把握されている甲状腺がんの罹患統計などから推定される有病数に比べて数十倍のオーダーで多いとの評価が出ています。

国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長の試算によると、現在、小児甲状腺がんの悪性ないし悪性疑いと診断された子供たち127人が全員悪性だった場合、2010年時点の有病者数の75倍になるそうです。多発ですよね、これ。

「健康問題については、今までも、現在も、そして将来も全く問題はないということをお約束いたします」、この安倍総理の無責任発言は、象徴的に「嘘と利権のオリンピック」を表しているほんの一部と言えると思います。当然、オリンピックは返上、これが一番妥当な判断と言えると思いますが、現実的にはそうはならないでしょう。今までの私のスタンスからいえば、今回の新国立競技場の問題も、それ見たことかと反対すればいいわけなんですけれども、今回はちょっと角度を変えまして、「嘘と利権のオリンピック」には反対するが、せめて「正直で真にコンパクトなオリンピック・パラリンピック」にすべきであるという観点から質問を行いたいと思います。

今回の質問に当たり、内閣委員会の大島委員長と各会派の理事の先生方に御相談をいたしまして、東京都の舛添知事と新国立競技場の施工業者である大成建設と竹中工務店の方に参考人として出席いただき、御意見を伺うことについて御了解をいただきました。

東京都の舛添知事については、今日の午後は日程が取れないという理由で出席できないということでした。今後とも、委員長始め各会派の理事の先生方に御相談をし、舛添都知事の御出席、是非実現したいと思います。

大成建設と竹中工務店については、日本スポーツ振興センター、JSCを通してあらかじめ四つの質問項目を伝え、お願いをいたしましたが、契約上の守秘義務があり、また仮定の質問にはお答えできないなどの理由で、JSCを通して出席できないという御返事でした。それらの質問項目は後ほどJSCの参考人の方に質問いたします。

まず、遠藤大臣にお伺いをいたします。

7月6日発表の読売新聞の世論調査では、新国立競技場の建設計画を見直すべきが81%、そうは思わないが14%。国民の大多数の意見は見直すべきということなんですけれども、遠藤大臣、何と言われようが現行案、押し通すというお考えなんでしょうか

○国務大臣(遠藤利明君) 山本委員にお答えをいたします。

新国立競技場については、日本スポーツ振興センターと施工予定者、大成建設、竹中工務店でありますが、との間で2019年5月に竣工することで合意し、建設に取り組んでいるところと承知しております。私は、東京大会の前年に、大規模な国際競技大会の運営経験を積むためにも、ラグビーワールドカップの開催に間に合うよう、2019年5月の確実な完成を目指して、今後、文科省、JSCの取組の進捗状況をしっかりと管理する必要があると考えております

こうした中で、現時点において、計画について見直しが必要という意見が多数あることは、東京大会の成功に向けて真摯に受け止める必要があると認識をしております。

このため、政府として、新国立競技場に係る現行計画について経費面を含めて国民に対して今までの経緯を丁寧に説明することが不可欠であり、あわせて、新国立競技場がもたらす効果等についても情報を発信することが求められていると考えております。

○山本太郎君 見直されないということを今言われたんですよね、結局は。丁寧に説明をしていくと言いますけれども、これはもう安倍政権に入ってから、もう皆さんお気付きのとおり、一度も丁寧に説明されたことがない。いつのときだって、強行採決をしたときだって、丁寧に説明をしていくということは丁寧に説明をいただきましたけれども、実際に丁寧に説明されたことがないという現実を見る限りは、今回のこの建設に関しても、丁寧にも説明されず、既成事実だけがつくっていかれるというような可能性を強く感じるんですけれども、次に参りたいと思います。

先週末に、文部科学省とJSCの担当者から説明を受けました。そのときの説明では、日程としては2019年9月のラグビーワールドカップに間に合わせることが至上命題である、至上命題という言葉を使ったんですよね。遠藤大臣も、2019年のラグビーワールドカップに間に合わせること、やはりこれ、至上命題であるというお考えでしょうか。

○国務大臣(遠藤利明君) お答えいたします。

文科省並びにJSCが至上命題であるとお答えしたかどうかについては定かでありません。ただ、東京大会における円滑な運営を確保するためには、メーンスタジアムであります新国立競技場において、あらかじめ大規模な国際スポーツ大会を開催することが重要であると考えておりますし、また、26年10月には、東京都が国立競技場を試合会場とする計画で2019年ラグビーワールドカップの国内での開催都市に立候補し、本年3月、ラグビーワールドカップリミテッド理事会において開催都市が決定された際、国立競技場での決勝戦及び開幕戦の開催をも決定されたところであります。

その後、大会組織委員会と東京都は、国立競技場を試合会場とすることを前提に開催のための契約を締結しており、政府としても、ラグビーワールドカップ2019に間に合うよう、新国立競技場を完成させる必要があると考えております

○山本太郎君 本当に御丁寧にお答えいただきましたけれども、要は、それをもう絶対に間に合わせなきゃいけないということはもう至上命題だと言っているのに等しいんじゃないですか。そうでもない、至上命題ではない。

○国務大臣(遠藤利明君) 間に合わせる必要があると思っております。

○山本太郎君 代替案、提案されています。もう皆さん御存じのとおり、建築家の槇文彦さん。代替案がどうしてもラグビーワールドカップに間に合わないというなら、ラグビーワールドカップは近隣の会場、横浜や埼玉、東京都下などのサッカースタジアムだと思うんですけど、言われていることは、いろんなスタジアムはあるじゃないかと、近隣の会場で行えばいいとおっしゃっておられます。大臣、いかがですか、そのお考えについては。

○国務大臣(遠藤利明君) 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会前に大規模な国際競技大会の運営経験を積むことは、2020年東京大会における円滑なスタジアム運営上のためにも重要な意義を有すると考えております。このため、新国立競技場でラグビーワールドカップを開催することが必要であると考えております。

○山本太郎君 オリンピックにも種目としてはラグビーは入っているんですよね、セブンズというので。そのオリンピックのラグビーに関してはどこで開催されるんですかね、スタジアム、御存じの方はいらっしゃいますか。済みません、これ質問通告していなかったんですけれども。

○政府参考人(久保公人君) オリンピックでのラグビーは7人制ラグビーでございまして、この会場につきましては、予選、決勝とも味の素スタジアムと承知しております。

○山本太郎君 オリンピックの種目のラグビーは7人だと。ワールドカップは15人だと。7人が15人になったからといって会場が手狭になるという話じゃないですよね。競技人口というか、競技している人数が7人が15人になるから狭くなるから、じゃ、ここじゃできないよねという話じゃないですよね。味の素、立派なスタジアムじゃないですか。4万9970人入るわけですから、ちょっと改修すれば良くなるんじゃないですか、これ。無理にそれ造らなくてもと思うんですよ。

実際にラグビー、まあセブンズという形ですけれども、そこでやるんだから、そのまま引き続きやっちゃえばいいじゃないかという話だと思うんですけれどもラグビーワールドカップがどうしても新国立競技場でなければならない理由、教えていただきたいんです。これがあるから絶対ここじゃないと駄目なんだという理由を教えてください。変更する余地は全くないんでしょうか。

○国務大臣(遠藤利明君) 先ほどもお答えをいたしましたが、東京大会における円滑な運営を確保するためには、メーンスタジアムである新国立競技場においてあらかじめ大規模な国際スポーツ大会を開催することが重要であると。そして、26年の10月には、東京都が国立競技場を試合会場とする計画で2019年ラグビーワールドカップの国内での開催都市に立候補し、本年3月、ラグビーワールドカップリミテッドの理事会において開催都市12会場が決定された際、国立競技場での決勝戦及び開幕戦の開催も決定されたところであります。

その後、大会組織委員会、東京都は、国立競技場を試合会場とすることを前提に開催のための契約を締結しており、政府としても、ラグビーワールドカップ2019に間に合うよう新国立競技場を完成する必要があると考えております。

○山本太郎君 似た答弁というか、同じような答えを二回続けてお聞きしたんですけれども、やっぱり納得がいかないと。

今年3月にラグビーの、これ、ラグビーワールドカップリミテッドと契約を交わされた、今年3月に。今年3月だったら今の状況分かっていただろうという話だと思うんですよ。何やっているんですかって。新国立を何が何でもやるために無理やり契約したのと同じじゃないですか。もうこのような状況になることは目に見えていたのに、だまし討ちですよ、こんなの。3月の時点で、この新国立がどんな状況になるかは見えていたはずなんですよ。見えていなかったんですか。

文部科学省もJSCも見えていなかったんですか、こんなことが。分かっていましたよね。分かっていたのに無理やり契約したなんて、これ詐欺的ですよ、人の金だと思って。国民の血税なんですよ。それを一体、自分たちの都合のいいようにだったらどうとでもするというようなスタンスが余りにも許せない。これによって得するのは誰なんですか。これを無理やり造られて、後で首が絞まるのは誰なんですか

次の質問に行きたいと思います。

ラグビーワールドカップとオリンピックのメーンスタジアム、開閉式屋根、つまり屋根付きでなければならないんでしょうか。

○政府参考人(久保公人君) 開閉式の遮音装置は、むしろコンサート等の文化的利用による稼働率を向上させるというのが主な目的でございます。新国立競技場の屋根の中央に位置します開閉式遮音装置につきましては、そういう意味で競技大会の開催に直接影響するものではございません。観客席の屋根は必須でございますけれども、遮音装置はむしろ大会後の利便に資するところが大ということでございますので、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会後に設置するとしたところでございます

○山本太郎君 今日、いろいろやり取りをさせていただいて、新国立競技場をどうしてもラグビーワールドカップに間に合わせたいという大臣のお考えはよく分かりました。

でも、ラグビーワールドカップとオリンピックのスタジアムにその開閉式の屋根、遮音式の屋根というものは必要ないんですよね。だから、屋根を付けるということは至上命題ではございませんよね。どうしても間に合わない、まあ間に合わないから後で付けるという話になっているんですけれども、現に今回決定した案でも、開閉式屋根はオリンピックの後に取り付けるということになっていますものね。

ということは、ラグビーワールドカップにもオリンピックにも屋根は必要ない、もちろん客席側には必要な部分もあるでしょうけれども、開閉式の屋根は必要がないということになると思いますけれども、大臣、いかがですか。

○国務大臣(遠藤利明君) お答えいたします。

2019年春に確実に完成させるため、開閉式遮音装置については両大会開催の段階では建設しないという文部科学省の判断を尊重したいと思っております。

○山本太郎君 ラグビー、オリンピックには屋根は必要ない、開閉式の遮音の屋根は必要がないということをおっしゃったと思います。

お手元の配付資料①・②、もう皆さん、さんざん御覧になったと思います。建築家の槇文彦さんの御意見と代替案の資料がお読みになれます。屋根付きの有蓋、蓋のあるタイプの施設ですよね、屋根付きの有蓋施設が諸悪の根源であるとこの方はおっしゃっています。私も、屋根なしのスタジアムにすることでコストは半分以下に抑えることができるんじゃないかと思います

そこで、日本スポーツ振興センター、JSCにお伺いします。

大成建設と竹中工務店への質問、取り次いでいただきました。私の質問の内容は、まず10月までに国会の多数意見で公募条件の1300億円以下の費用で設計変更、代替案が決まれば、それに基づいて工事を進める考えはあるかというものでしたが、この質問に対する両社の回答、いかがだったでしょうか。両社からの回答がない場合は、この質問に対するJSCの見解、いただきたいと思います。

○参考人(鬼澤佳弘君) お答えいたします。

現時点でのお答えすることは難しい面はございますけれども、仮にそうしたことが発生した場合は、独立行政法人として国、文部科学省としっかり相談し、その指示に従うことになるものと考えてございます

○山本太郎君 あれっ、今のお答えは大成、竹中、それともJSC。

○参考人(鬼澤佳弘君) JSCとしての考えでございます。

○山本太郎君 あれっ、竹中、そして大成からのお答えはないんですか。

○参考人(鬼澤佳弘君) 仮定のお尋ねに答えられませんという回答を受けてございます。

○山本太郎君 仮定のお答えには答えられないと、じゃ、どうやって計画立てるんだよという話ですよね。全部仮定から始まらなきゃ何も進められないだろうと。まだ仮定していないのかもしれないですね、ひょっとしたら、まだ。それぐらい遅くというか、それぐらい話進んでいないということなんですか。

同じく両社への質問。その1300億円以下の代替案、2019年のラグビーワールドカップに間に合わせることは可能かというものもありました。両社の回答あるいはJSCの見解、お聞かせください。

○参考人(鬼澤佳弘君) 先ほどのお答えと重なる部分ございますけれども、設計案の内容が不明でございますので、お答えできかねるということでございます。

○山本太郎君 いいんですか、JSCは、特にないんですか、見解。1300億円以下の代替案、2019年のラグビーワールドカップに間に合わせることは可能か。いかがですか、JSC。

○参考人(鬼澤佳弘君) 可能かどうかにつきましては、その設計案を見て精査しないとお答えできないということでございます。

○山本太郎君 時間がない時間がない、これじゃ間に合わない間に合わない、でも設計案はまだないという話、お笑いですね、本当に。

JSCにお伺いします。

現行案ではコンサートは年間何日開催できるという試算をされていますかね。これ、オリンピック終わった後ね。現時点での試算、なぜその日数になるかも含めて手短に教えてください。

○参考人(鬼澤佳弘君) お答えいたします。

先般、7月7日に公表いたしましたJSCが事業主体である場合の整備完成時の収支見込みでは、コンサートの年間開催日数につきましては、年間6公演、12日間と設定してございます。このコンサートの開催日数は、スポーツ利用を優先とした利用日程調整及び芝生の張り替えや養生期間を考慮した上で、音楽関係団体等へのヒアリング結果等に鑑みて実現可能なものとして設定したものでございます。

新しい国立競技場は、スポーツ利用のみならず、これまで以上に多目的に活用され、多くの国民に親しまれる施設としてあり続けることが重要と考えてございます。

○山本太郎君 遠藤大臣、遠藤大臣は最近、舛添知事にも会われたそうですね。新国立競技場、ロンドン・オリンピックスタジアムの五倍以上の費用を掛けて、年間12日のコンサートのために屋根付きスタジアムにするのはおかしいでしょう、これ後からでも何でも。12日しかできないって、それでペイできるはずないだろうって、当然借金かさむはずだよなって。

この屋根を欲しがったの誰なんですか、一体。一体どこの利権なんですか、この屋根を欲しがっているのは、12日間だけのコンサートのために。教えてください。

○委員長(大島九州男君) 簡潔に。

○参考人(鬼澤佳弘君) JSCの下に設置いたしました将来構想の有識者会議におきまして、天候に影響されない利活用を実現できる開閉式屋根を整備することについて記載された設計、国立競技場に求められる要件が審議され、了承されました。その要件に基づいた国際デザイン競技募集要項も了承されています。その上で国際デザイン競技が行われ、ザハ氏の案が選ばれました。このデザイン案を基にJSCにおきまして新国立競技場のフレームワーク設計を進めまして、さらに文部科学省において新国立競技場の概算工事費の提言を行って、平成25年12月、1625億円とした際に、これは平成25年7月の単価、消費税5%の段階でございますけれども、開閉式遮音装置の整備についても決定されたものでございます。

○山本太郎君 設計変更したらIOCとの信頼関係が失墜すると下村大臣は言われていましたけれども、コーツ委員長、オリンピック委員会の副会長の方ですけれども、この方は、もし変更したいならできると言ってくれているんですよ。変更してもらってくださいよ。IOCへ行って、みんなで土下座すればいいじゃないですか、変更させてくれって。今、我が国はこういう状況にある、こんな巨額なお金は投じられないと言ってくださいよ。誰の税金で生活をできているかということを官僚も政治家も考え直すべきじゃないでしょうか。

この計画を変更することを求めて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

ありがとうございました。

 

 




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