国会活動
2016.5.31内閣委「2020年 東京オリ・パラ特措法一部改正案」~嘘と利権と人権侵害の東京五輪は返上すべき!!
2016年06月01日
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○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎と申します。
東京オリンピック・パラリンピック特別措置法改正案について質問いたします。
招致疑惑でかなりお疲れではないでしょうか。JOC竹田会長に質問したいと思います。今日はこの後ヨーロッパに旅立たれるということで、急遽スケジュールを変更して来ていただいて、ありがとうございます。
時間、十五分しかございません。答弁簡潔にお願いいたします。
オリンピック憲章やオリンピック倫理規程に違反するような事実が出てきた際には、IOC、国際オリンピック委員会から東京オリンピックの開催権を剥奪される可能性があります。竹田会長、オリンピック憲章やオリンピック倫理規程に違反するような事実も、招致の際に国際舞台において虚偽発言もなく、正々堂々と勝ち取った東京オリンピックであると断言できますか。
断言できるか断言できないか、お答えください。
○参考人(竹田恆和君) お答え申し上げます。
他の二都市とも大変すばらしい招致活動を行っておりました。お互い正々堂々と戦ったものでありまして、その結果東京は勝ったものであるというふうに断言いたします。
○山本太郎君 断言できるというお話でした。
招致問題の疑義だけではなく、競技場問題、エンブレム問題、聖火台がなかった問題、明治公園にお住まいになっていた生活者への強制排除など、随分と東京オリンピックにけちが付いたなと、泥を塗った印象があるんですよね。
今日は、招致活動時期に遡ってお話を伺いたいと思います。
東京にオリンピックを招致する際、最大のネックが汚染水、原発問題だったということは皆さん御存じのとおりです。
2013年9月、安倍総理のブエノスアイレスでのオリンピック招致プレゼンテーションの後、福島第一原発の汚染水問題をいかに解決するのかと聞かれ、総理はこうお答えになります。私は皆さんにお約束します、状況はコントロールされております、汚染水による影響は第一原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲内の中で完全にブロックされています。
竹田会長、この総理の発言内容というのは事実だと思われますか。事実だと思うか思わないかでお答えください。
○参考人(竹田恆和君) 総理が発言されたことですから、私は事実だというふうに信じています。
○山本太郎君 事実だということを信じているというお話でした。
汚染水は0.3平方キロメートルの港湾内でブロックされている、この総理の発言に対して、以前に委員会でも、国会質問でも質疑をしました。事実はこうです。港湾内は、一日で47.3%、八日間で99%、港湾内と港湾外が入れ替わります。当たり前ですよね、潮の満ち引きもある、潮の流れもある。港湾内でブロックされることなどあり得ないということは子供でも分かる話なんですよ。安倍総理、明らかにうそついたんです、これ、世界の舞台で。虚偽発言ですよ、明らかな。信じる信じないの話じゃないんですよ。これ明らかなうそなんです。虚偽発言なんです。
2013年、オリンピックプレゼン当時の汚染水はどうなっていたか。山側から毎日1000トンの地下水が海側に流れ込む、そのうちの400トンは原発建屋に流れ込み、燃料デブリに触れて超高濃度の汚染水が生まれる、毎日400トン新たに生み出される。当時、汚染水、海へ垂れ流しでしたよね。
当時、汚染された地下水がどうやって海に流れているか、汚染度はどれぐらいかを調べるために、2号機のタービン建屋の海側、観測用の井戸を掘ったんですよね、いわゆる地下水観測孔。2012年の12月から観測を開始しました。しかし、測定された汚染が無視できない、そんな数値だった。だから、最初に掘った地下水観測孔の東西南北に新たに観測用の井戸を掘りました。そして、半年後、7月の5日、地下水観測孔1の2で取水した測定結果は驚くべき数値でした。東電は数値の修正を何度も行い、結果、ストロンチウム90だけで一リットル当たり500万ベクレルと発表しました。
国が法令で定めた原発から放出される水の放射性物質の濃度の限度、告示濃度限度とも呼ばれていますけれども、ストロンチウム90では1リットル当たり30ベクレル。1リットル当たり500万ベクレルということは、国が法令で定めた告示濃度限度と比べると16万6666倍の汚染なんですよね。しかも、発表は半年以上過ぎた2014年の2月。2013年9月に分かっていたことを2014年の2月まで黙っていた。これ、東京オリンピック招致にとって重要な期間だったから、このとてつもない汚染状況を意図的に隠したんじゃないかって、そんな疑義持たれても当然ですよね。余りにもおかしいじゃないかって。
2013年9月に分かっていたのに、2014年の2月まで黙っていた。竹田会長、この情報隠し、汚染水の、これ、今オリンピック招致しているときにこんな情報出たらまずいなということで、この情報隠しとも取れるようなことに招致委員会やJOCは関与しましたか。
○参考人(竹田恆和君) しておりません。
○山本太郎君 していないと。
先日、5月25日、行政監視委員会、オリンピックと汚染水について馳文科大臣に私が質疑した際、ブエノスアイレスなどの質疑も含めてですよね、この招致に関する間の話、汚染水についての答弁対策は、招致委員会の分析チームで最終的に練り上げられたストーリーであったと承知をしているとお話がありました。
要約すると、汚染水問題が世界にとって大変な関心、心配、課題になっている中で、問題を直視したスタンスでいくのか、それとも問題から目をそらしたスタンスでいくのかが焦点になっていたとおっしゃっています。これ、日本側でですよね。汚染水問題、正々堂々と本当のことを言って勝ち取っていくのか、オリンピックを、それともそれを隠すようにごまかしながらいくのかということが日本側でかなり話し合われていたということですよね。
ここからは大臣御自身の御発言です。実は、これは招致委員会の中でも非常に議論のあったところでありました。私自身、これは正面からきちんと答える責任があるのではないかということで主張しておりましたが、招致委員会の分析では、いや、それは得策ではないと、火に油を注ぐのではないかということで、馳さんには余りしゃべらせない方がいいのではないかという判断もあり、実は私は記者会見の会見場に、私は言うべきだといって主張していましたが、記者会見の会場に入室を許されたのは十分前でありました。
これ、世界の舞台で東京にオリンピックを呼ぶための虚偽発言、これ組織として指示していたということが分かる発言じゃないですか。
馳大臣はほかにもこうおっしゃっています。ちょっと詳しく申し上げますが、この流れに入るに当たって、困難な事案を直接答えないで、話をほかのところに持っていくという作戦も考えようと思えば考えられました。つまり、これは福島の問題であって、そこから200キロ以上離れている東京には大きな影響はないという言い方をする、そういう考え方もありました。
竹田会長、これ竹田会長自身、事故原発や汚染水問題から目をそらせるような発言、積極的に行っていないですか。ブエノスアイレス、総会前の記者会見で、今、馳大臣が言われていることですよ。思いっ切り目をそらせるような話、これは福島の問題であって、そこから200キロ以上離れている東京には大きな影響はないという言い方をする、そういう考え方もあったと馳さんは言われている。
会長自身が、2013年9月4日、総会を前に行われた記者会見で竹田会長御自身が東京と福島のことについて、ほぼ250キロ、非常にそういった意味では離れた場所にありまして、皆さんが想像するような危険性は東京には全くないということをはっきり申し上げたいと思います、このように発言されています。(発言する者あり)これ、そのとおりでも何でもないんですよ。今やじで、やじでと言ったらおかしいですね、不規則発言というんですか、賛同される言葉がありましたけれども、そのとおりでも何でもないですよ。250キロ離れているからといって、東京がリスクにさらされていないということを証明できるのかという話ですよね。原発の事故がちっとも影響がなかったのかと証明できるのかと、初期被曝の量も分かっていないのにという話ですよ。
汚染水や原発事故などの影響に対する懸念、オリンピック招致において虚偽発言で乗り切ろうと、総理の発言も含めて、御自身の発言も含めて、最終決断をされたのは竹田会長ですか。いかがですか。
○参考人(竹田恆和君) 当時、私の発言は、東京は250キロ離れた地点でのモニタリングでそういう数値が出ていないということを私は確認してお話ししたということだけです。
○山本太郎君 どのようなモニタリングだったかという話ですよね。2011年の3月から5月までのセシウムの降下量だけで考えても、ばっちり東京は被害に遭っているんですよ。新宿の観測点でも一平方メートル当たり1万7318ベクレル、これ放射性セシウムが降下しているんですよ。どこの部分をポイントして、観測して影響がないと言っているのかよく分かりませんけれども。
あと、東京湾の汚染についても、これNHKスペシャルでもありましたよね。2012年1月15日放送、近畿大学山崎秀夫教授の調査によると、江戸川の河口は1キロ当たり872ベクレル、河口から8キロでは1623ベクレル、東京湾の海底土の汚染は原発20キロ圏内と同等だ、ホットスポット化してしまっている、東京湾は閉鎖的である、東京湾の閉鎖性から考えれば汚染は十年以上たまったままになると見られていると。
もし原発に何か不測の事態があった場合には、風向きによっては放射性セシウム、放射性プルーム、放射性の雲の流れ道になっているのは間違いのないことじゃないですか。二度通ったんですよ、東京も。
竹田会長、2億3千万円の問題、これはもちろんですよね、競技場の問題、エンブレム問題、聖火台がなかった問題、明治公園にお住まいになっている生活者への強制排除だけじゃなくて招致活動時期の虚偽発言など、虚偽発言ですよ、明らかに、組織的に、どういう方向で東京にオリンピックを呼ぶかということで、隠す方向に行ったんですよね。しかも、総理に至っては全くのうその発言をしているじゃないですか。
この虚偽発言、東京にオリンピックを呼びたいというための、この東京オリンピックに対しての信頼や希望を傷つけた責任って誰が取るんですかね。このまま放置ですか。あり得ない話だと思うんですけれども。
総理のブエノスアイレスでの虚偽発言で世界をだましたこと、そしてこの国に生きる人々への責任を取って、これ誰か責任取らなきゃいけないんじゃないですか。竹田会長は辞任されるおつもりはないんですか。
○参考人(竹田恆和君) 私は、辞任しなきゃならない理由はないと思っています。
○山本太郎君 本当に驚く、もう驚きでいっぱいです。もちろん今調査中のものがあるのはしようがないですよ、調査中ですから、結果が出ていないから。でも、汚染水の問題に関しては、これ組織的な隠蔽、組織的な虚偽発言を進めていくという方向性が示されているじゃないですか、はっきりと。
御自身、じゃ、教えてくださいよ。東京に皆さんが心配されているようなリスクがないと言えるその根拠は何なんですか。そのモニタリング以外にありますか。
○参考人(竹田恆和君) 私は、当時の政府からのそういった情報、データを基づいて話をしたということですので、私は総理が話されたことも真実だというふうに信じています。
○山本太郎君 信じている信じていないの問題じゃないんですよね。根拠となったのは政府が調べたことであると、政府の情報を基に、それを根拠とするというお話ですよね、今のお話は。
でも、組織的に、先ほどの馳大臣の御発言からも分かるように、組織的に世界には本当のことを言わないでおこうということがまとまって決められたわけですから、その意思決定には、もちろん、そのトップであった竹田会長、関わっていますよね。勝手にやったことなんですか、皆さんが。でも、御自身だってその言説に乗っかっておしゃべりになっているわけですから、責任は重大だと思いますよ。
この汚染水、原発問題に対する虚偽発言だけでなく、フランス司法当局の捜査や日本側の調査によって法律に違反する行為やオリンピック憲章に違反する事実があった場合、日本の名誉のため、また世界のオリンピック参加国に迷惑を掛けないためにも、速やかに日本自らオリンピック開催権、返上すべきだと思うんですよね。
それだけじゃなく、今現在、JOC、日本オリンピック委員会の調査チームが違法性などについて調べているということですけれども、これ、組織内で調査チームをつくられたというお話ですよね。第三者じゃないですよね。これ、おかしくないですか。だって、疑いのある組織、疑いが持たれている組織に対して、その組織内で調査ってあり得ますか、これ。どれだけ御都合のいい調査で終わらせようとしているのかという話ですよ。
これ、どうしてJOCに丸投げなんですか。日本国の名誉の問題ですよ。日本政府の責任で厳正に調査すべきだと思います。大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(遠藤利明君) 招致委員会の海外コンサルタントを活用した活動につきましては、税金が投入されていない純粋な民間の活動でありますから、国が直接調査の主体となることは適切でないと考えております。
今般、JOC内に調査チームが立ち上げられ、外部弁護士を加えて調査を今進められているということでありますから、そうした調査をしっかりとしていただいて国民の皆さんに理解をしていただく、そんな努力を改めてしていただきたいと思っております。
○山本太郎君 もう時間が来たので終わりたいと思いますけれども、日本はオリンピックやっているどころの話じゃないんですよ。収束の仕方も分からない世界史上初のスリーメルトダウン、東電原発事故、汚染水問題、復興、格差問題、貧困の問題、国内で早急に取り組まなきゃいけないことがいっぱいある。ここにマンパワーとお金、いろんなものをつぎ込んでいる余裕はない。
うそと利権と人権侵害の東京オリンピックは返上すべきだということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
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