国会活動
2017.3.2 予算委員会「アッキードと原発作業員」
2017年03月13日
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○山本太郎君 自由党共同代表の山本太郎です。自由・社民の会派、希望の会を代表して質問いたします。
その前に一言。沖縄の民意はこれまでの国政選挙の結果で何度もはっきりと示されました。辺野古新基地建設や高江にヘリパッドは要らないということ、丁寧な対話どころか、その声は踏みにじられ、安倍政権の横暴、今も現地で続いています。
現場の反対運動の中心的存在、山城博治沖縄平和センター議長が四か月半もの長い間勾留をされ続けています。二〇一五年、悪性リンパ腫という大病を患った山城さんを四か月半もの間閉じ込め、保釈請求も認めず、家族との接見も禁止する非人道的な扱いに国際人権団体アムネスティ・インターナショナルなどからの声明、安倍総理は受け取っているはずです。国際被拘禁者処遇最低基準規則、いわゆるネルソン・マンデラ・ルール、これに違反する、どこぞの独裁国家顔負けの山城さんへの扱いに強く強く抗議をいたしまして、本日の質疑に入りたいと思います。よろしくお願いします。
世間にやっと認識が広がりました、大阪国有地ただ同然払下げ問題。ちまたではアッキード事件とも呼ばれるこの件、総理は御自身が関わっているなら辞任をするとまでおっしゃった。この件に関して省庁の動きがすこぶる鈍いんですよ。二週間以上待たされた上に今も協議中だという資料が山ほどあります。怪しいなと逆に思っちゃいますよ、これじゃ。資料出さないんですもん。
総理、本当にこの件に関わっていないというのであれば、省庁にさっさと資料を出すように、どうか御助言といいますか、御指導いただけませんか。早く幕引きしたいんだったら早く資料を出す以外にないんです。よろしくお願いします、総理。
○政府参考人(佐川宣寿君) 事務的な資料のことでございますので答弁させていただきます。
様々な資料の要求もいただいておりますし、こういう答弁の資料もございます。我々、一生懸命やらせていただいておりますが、やや間に合わないところもあろうかと思いますが、一生懸命やらせて、提出させていただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、あるべき資料についてはちゃんと要求にお応えをさせるようにしっかりと指導していきたいと思います。
○山本太郎君 総理、是非お願いします。この問題を、本当に総理が関わっていないのであれば、いつまでも引っ張ってたってしようがない。しっかりと問題を解決するためにも、総理に是非もう一度言っていただきたいんです。しっかりと省庁に資料を出させるという一言を、強い一言をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、要求されれば必要な資料を提出する義務がありますから、しっかりとその義務を果たしていく、当然のことでございますから、そのように指導していきたいと思います。
○山本太郎君 総理が関わっているか関わっていないのか、これ一度横に置いてお聞きしたいんです。よろしくお願いします。
世論調査では、圧倒的多数がこの件について不可解だと、追及すべしと感じているようです。ただ当然、僅か一%の利息で分割払にまでさせてもらえるなら国有地を私にも払下げしてほしいという問合せの電話が私の事務所にもあります。どうして私に言うのかなって話なんですけどね。
何だかおかしなやり取りが多いなって、不可解な土地の取引だな、日本国民の多くがそう感じるように総理も普通に感じられますよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、もう一度申し上げておきますが、この土地の売買あるいは認可については、私も妻も全く関わっていないということは明確に申し上げておきたいと思います。
価格については、私がこれは価格が適正かどうかということを申し上げる立場にございませんので、これは理財局の方からお答えをさせていただく。しかし、様々な議論がございますから、独立した会計検査院において徹底的に調査をしてもらいたいと思いますし、同時にその調査には政府が全面的に協力をしていくことは当然のことでございます。
○山本太郎君 最初に、でも聞かれたときに何か不可思議だなって日本国民がみんな思ったように、多くの方々が思ったように総理もお感じになられたでしょう。なられなかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに政府としての行為でございますから、私がここで軽々に私の感じを申し上げることは適切ではないと、このように思っております。
○山本太郎君 適切ではないということは、じゃ、言いたいことは別にあるということなんですね。おかしいなとは思っているという話ですよね。分かりました。
総理、御夫婦の間でこの件について事件後どんな会話されました。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、夫婦の会話でございますから、それをここで御紹介することは控えさせていただきたいと思いますが、しかし様々質問がございますから、その質問については確認をさせていただいたところでございます。
○山本太郎君 打合せの詳細については秘密だということですね。
何か聞かれたとしても決して話すなとかというようなことは奥様にお伝えしていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私と妻との関係はそういう関係ではなくて全く対等な関係でございますから、私が妻に命令することはないというふうに御理解をいただきたいと思います。
○山本太郎君 なるほど、対等な関係であると、以心伝心であると。分かりました。
総理にお聞きします。総理夫人は公人ですか、私人ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公人かどうかということで申し上げましたら、確かに妻は総理夫人というふうに呼ばれるわけでございますが、これは言わば役職があるわけでもありませんし、辞令が出ているわけでもないという意味においては公人ではないということでございますが、しかし、私を、例えば外遊する際に同行をしたり、そういうサポート的な役割は行うということで御理解をいただきたいと思います。
○山本太郎君 昨日の小池さんのときの妻は私人だというような趣旨のお話とはちょっとずつ慎重になってきている感じはしますけどね。(発言する者あり)同じ答弁ではないでしょう。
先に行きます。
昭恵夫人には専属のスタッフが付いているということをお聞きしています。これ、何人ぐらいいらっしゃるんですか。そして、その出向元を教えてください。この目的は何でしょうか。
○政府参考人(土生栄二君) 御説明いたします。
内閣総理大臣への同行や国内外への会議の出席など内閣総理大臣夫人の行動のサポート等を適切に行うため、総理の公務が全体として円滑に進むようにする必要があることから、総理夫人をサポートする職員を全体として五名配置しているところでございます。これらの職員は経済産業省及び外務省で採用された職員でございます。
○山本太郎君 済みません、もうちょっと詳しく出向元を教えてもらっていいですか。
○政府参考人(土生栄二君) 経済産業省から二名、外務省から三名ということでございます。
○山本太郎君 五名付いている。選挙で選ばれた私たち国会議員よりも、二人、公費で雇える幅が多いということになるんですかね。
総理夫人が総理とともに海外に公務で出張した際、夫人に対する手当って出ますか。また、その手当の名前と金額は幾らなのか、国内の場合だとどれぐらいですか、教えてください。
○政府参考人(土生栄二君) 御説明申し上げます。
総理夫人が内閣総理大臣の公務を補助する活動を行うためには、総理の出張に同行する場合には旅費法の対象となり得るということでございます。その場合、総理夫人に対しましては、交通手段及び路程に応じ、その際に掛かった経費が交通費として支払われるということでございます。
なお、第二次安倍内閣発足以降、日当は辞退の申出がなされており、支払われていないということでございます。
○山本太郎君 これ、日当は出るけれども辞退されているという話なんですけど、これまた別の、この、何というんですかね、名目ではなく、例えば官房機密費からとかというようなことで渡したりとかということはあるんですか、総理。確認ですよ、質問者の自由ですから、済みません。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全くございません。
○山本太郎君 ありがとうございます。全くございませんと。
じゃ、今まで支払われた手当というのは、昭恵夫人に対しては一銭もないということでよろしいですか。
○政府参考人(土生栄二君) 第二次安倍内閣以降におきましては日当は御辞退されておりますので、日当については支払われていないということでございます。
○山本太郎君 一次ではあったと。
○政府参考人(土生栄二君) 第一次安倍政権下におきましては御辞退の申出はございませんでしたので、支払われていたというふうに承知しております。
○山本太郎君 今までに支払われた総額はお幾らでしょうか。
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど申し上げましたとおり、総理同行への出張に際しましては、適切に旅費法に基づいて交通費等を支払っているところでございます。第一次安倍内閣及び第二次安倍内閣以降におきまして総理夫人に対して支出した交通費等の総額は、約百四十五万円ということでございます。
○山本太郎君 なるほど。少なからずマンパワーと税金は投入されているということは確実なわけですよね。額は、多い少ないというのはそれぞれの感覚によると思います。辞退は第二次ではされているということですけどね。
でも、マンパワーと税金からの支出、その人によってもうそれは賃金というものは発生するわけですから、当然ですよね、出向させているんだから。それを五人、人を使っているというわけなんだから、これ私人で通るかという話なんですよ。公人じゃないかって。政府専用機に乗れる私人ってほかに誰がいるんですか。公人じゃないですか。当たり前ですよ、ファーストレディーですもん。これ、私、これが悪いと言っているわけじゃないんですよ。
総理にお聞きしたいんですけど、この秘書に対して五人付けるというのは、昔からこういうことなんですか、それとも総理がオーダーされたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 念のために申し上げておきますが、政府専用機には記者も多数乗っておりますし、経済界の方が同行される場合にも乗る場合もあるということでございます。
また、海外に出張した場合は私と同室でございますから、言わば同室でございますから特別に別な部屋があるわけではないということは申し上げておきたいと思いますし、また、日当については第二次政権以降はお断りをしていただいておりますが、日当は私の妻にだけ出ているわけではございませんで、歴代の総理夫人にも出ているということは申し上げておきたいと思います。
そしてまた、安倍政権になって海外出張が格段に増えている中にあって、例えば野田政権では奥様が同行されたのは一回でございますが、うちの妻の場合は二十五回同行をしておりますし、それと、海外から要人が来る数が劇的に増えておりますので、百四十七回接遇を妻がしているということでございます。また、在京の大使館、外交団がこれは相当多数のイベントを開催するわけでありますし、それぞれの国が、例えばミャンマー祭り等々のイベントを多く開催し、そこには出席をするということでございます。
そこで、常駐は二人でございまして、あとの三名は言わば臨時ということになっているわけでございまして、特に外遊の際にはそうした臨時の方々にも御協力をいただいているわけでございますが、大変、そういう意味では私の夫人としての立場での仕事も大変劇的に増えているということについて御理解をいただきたいと、このように思いますが、何名付けるかということについては、これは相談して決めていることでございまして、実は、今でもそれは、相当それぞれ二人の常駐の方は忙しい日程になっているということは申し添えておきたいと思います。
○山本太郎君 政府専用機には経済人も乗せているし記者も乗せているという話ですけど、経済人や記者に日当出ているんですか、税金から。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山本太郎議員は、日当の話ではなくて、私人がその専用機に乗ることはないということを言われているからそう申し上げたわけでございまして、日当ということについては出ていないわけでありますが、重ねて申し上げますが、第二次政権以降は日当は、これ辞退しているというのは私知らなかったんですが、これは妻が辞退したんだろうと。これ、日当を辞退しなければならないということでもないし、また、今までの方々が日当を辞退しておられたかどうかということは私は承知をしていないということでございます。
○山本太郎君 いやいや、その日当と私人という話を交ぜ出したのは総理ですよ。その専用機に乗るのは私人もいるよ、記者とか経済人とかという話で。けど、夫人は、日当をもらっていて、専用機に乗っていたこともあるわけですよね。第二次ではもらっていないけど、第一次ではもらっていたと話したじゃないですか。違いますか。全くもらっていないという話じゃないですよ。第二次のときだけもらっていないという話でしょう、第一次はもらっていたんですから。
で、答えていないですよ、質問に。秘書五人付けるという話に関しては、総理からオーダーしたんですか、それとも周りが勝手に気遣いしてくれたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 議事録見ていただければ分かると思いますが、私が申し上げたわけではないということは先ほど申し上げたとおりでございまして、これ繰り返しになりますけれども、言わば専用機に乗るのはほかにいるんですかということを言われたから、私は私人で乗っている人がいますよということで、日当をもらって乗っている人というふうにはおっしゃらなかったというふうに思います。また、これ議事録を見ていただければ分かるんではないかと。日当をもらっているかどうかは、これは私人か公人かのこれ差ではないんだろうと、こう思うわけでございまして、例えば政府の様々な委員の方について日当は出ます。でも私人です。
○山本太郎君 日当をもらった上で政府専用機に乗っているという話でここ、今こうなっていると思うんですね。第一次政権のときもらっていたんでしょう、だって。まあいいですよ、次行きますよ、もう、はいはいはい。(発言する者あり)元気ですね、自民党の方ね、いつもね。はい、行きますよ。
じゃ、お聞きしますね、事務方に。じゃ、今までの総理夫人とそして昭恵夫人と、その待遇の差、秘書の数、そして日当であったりとかというものに差というものはありますか。
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど来御説明申し上げておりますとおり、総理大臣の出張に同行する等につきましては、公務の補助を遂行する者といたしまして旅費法に基づきまして交通費等が支給されるということになっているところでございます。
秘書の数につきましては、先ほど来お尋ねがございましたけれども、平成十八年以降、多くは非常勤一名ということで推移をしておりまして、民主党政権時代も同様の状況であったというふうに聞いております。
その後、先ほど総理から御答弁ございましたとおり、安倍内閣になりまして、地球儀を俯瞰する外交、あるいは経済活動の強化ということで、総理夫人の業務が多大に拡大をしているという状況から体制の強化を図ったということでございます。
なお、お尋ねの手当その他の待遇につきましては、全く変わるところはございません。
○山本太郎君 明らかに、一から二と、現在の五人と、秘書の待遇違うじゃないですか。
公務ではなく、業務という言葉も出てきましたよ。業務というのは、例えばどういうことなんですか。
○政府参考人(土生栄二君) 失礼いたしました。公務の補助を遂行するということで訂正をさせていただきます。
○山本太郎君 じゃ、公務以外ではこの秘書たちは機能しないということでいいですか。動かないということでいいですか。
○政府参考人(土生栄二君) 私的な行為につきましては、その活動については関与しないというふうに承知しております。
○山本太郎君 もうこれ、友達という形で動いているということもあるかもしれないというお答えをいただいているんですよね。まあこれ、ブラック企業みたいな話じゃないですか、こういう言い方って、ねえ。まあ、その先行きますね。
とにかく、税金とマンパワー、安倍昭恵さんに注がれている時点で私は公人だというふうに思うんですよ。問題になっている学校法人の教育方法、児童虐待や人種差別思想が含まれ、問題視されています。このような教育者として資質が疑われる者たちを総理夫人が大絶賛、学校法人主催の講演に何度か出向き、それをフェイスブックなどでも御自身で報告し、名誉校長にまでなっている時点で、相手がしつこかったからと言い訳、余りにもちょっとずるくないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 学校の方針等については、これはまさに認可団体である大阪府が適切かどうか判断するものだろうと、このように思います。
○山本太郎君 先日、隠蔽したとちまたでささやかれる学園のホームページ、総理夫人の挨拶文、籠池先生の教育に対する熱き思いに感銘を受け、この度、名誉校長に就任させていただきましたって、乗り乗りじゃないですか、これ。内閣総理大臣夫人として乗り乗りで名誉校長になったのは動かしようのない事実なんですよね、これ。相手がしつこかったからって、まるで羽毛布団とか圧力鍋とか押売されているような、そういう逃げ口上っぽいことでやるのってずるくないですかと思うんですよ。消極的に名誉校長をお受けしたという印象操作は総理自らがおやりになっていることなんですよ。これ、やめた方がいいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大分ごっちゃにされた話をしておられるんだろうと思いますが……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 答弁中ですから。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、済みません、ちょっと今答弁中ですから、少し落ち着いて。(発言する者あり)いや、あの、済みません。
そこで、そこでちょっと、ちょっと今答弁させていただきますが、私が、安倍晋三小学校という、記念小学校という名称については、それはお断りをしておりましたが、再三それについて申出があったということを申し上げているわけでございます。
また、ホームページについて隠蔽という表現は、それは適切ではないということをはっきりと申し上げておきたいと思います。まさにそれは、森友学園側が、うちの妻が名誉校長をお断りをさせていただいた時点で、当然、その段階で名誉校長ではないということで、即刻先方がそのホームページから削除したわけでありますから、それを隠蔽という言い方ということこそ私は印象操作ではないかと、このように思います。
○山本太郎君 隠蔽というのはちまたで言われているんですよ。ネット開いたことありますか。隠蔽だ、削除だと言われていますよ。そのことを私は言ったわけです。
総理、御自身の行っている印象操作、何か迷惑掛けられたみたいな感じのって、ちょっと失礼じゃないですか、余りにも。自分自身で消極的な空気を振りまくのはやめた方がいいんじゃないですか。まるで押売に遭ったような被害者みたいな顔をしているけど、でも全然違うじゃないですか。御夫婦の見る目がなかったためにこういうてん末を迎えたというだけの話だと私は思うんです。はい。
日本国の総理夫人が名誉校長であることが入学理由の決定打になった方々に対して、謝罪はやっぱり私は必要だと思うんですよ。相手がしつこかったから名誉校長を受けただけで、船が沈みそうになったから辞任します、関係ございませんというその態度、被害者の皆さんも国民も納得するのかなと思うんですよ。
お騒がせ、ゆるふわ総理夫人がやらかしたこの一件に対して、総理として、そして夫として、謝罪の一切なしですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の妻も独立した人格でございまして、妻も独立した人格として様々な判断もしますし、発言もいたします。必ずしも、私の考え方と違うことも発言するときもある、多々あるわけでもございます。
私は家内のそういう生き方は尊重をしているところでございまして、その上で申し上げれば、私が再三申し上げているのは、言わば、安倍晋三記念小学校ということは私は了承していないにもかかわらず、それについてこの寄附集めでその名称が使われたことについては遺憾であり、そして、それについては先方から謝罪もあったところでございまして、何も私が印象操作をしているわけでは全くないという、事実関係を申し上げている次第でございます。
○山本太郎君 人格がそれぞれ違うなんて当たり前の話で、何が問題になっているかって。内閣総理大臣夫人としてこの件を、名誉校長を受けたということが一番の問題なんじゃないんですかということなんですよ。それについては一切お答えになっていないじゃないですか。
まあいいです。次に行きます。
このアッキード事件、総理のこれまでの国会発言には、ずれが見られると思うんですよ。この問題、誰よりも詳しい人に来ていただくしかない。安倍昭恵さん、参考人招致、委員長、よろしくお願いします。
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をいたします。
○山本太郎君 本日のメーンテーマに移ります。
収束方法も分からない、最終的な費用は天文学的金額に届くであろう世界最悪の核惨事、福島東電原発事故。現在も原子力緊急事態宣言真っただ中ですけれども、東京にオリンピックだ、プレミアムフライデーだと、まるで原発事故がなくなったかのような雰囲気です。
その中でも、原発事故はもう問題ないような空気を率先してつくられている安倍総理にお聞きしたいんです。誰のおかげでこの国が成立しているのか。私は、収束作業員の皆さんのおかげだと思っています。命を懸けながら命を削りながら収束作業をやってくださっているこの方々がいなければ、日本が今あることはないと思っています。今もこの瞬間も被曝しながら国を支えてくださっている皆さんに、総理の感謝のお言葉いただけませんか、皆さんへの。そして、申し訳ない、国が責任を持って、誠意を持って健康と安全を、その方々の、責任を持って守るということを、よろしければお言葉をいただけませんか。
○委員長(山本一太君) ちょっと済みません。
ちょっと速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
ただいま山本君の発言中に不適切な言葉があるとの御指摘がありました。委員長といたしましては、後刻理事会において速記録を調査の上、適切な処置をとりたいというふうに思います。
それでは、安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も山本委員には少し言葉を、使い方を気を付けていただきたいと、このように思う次第でございます。その先ほどのアッキード事件という言い方は、これは限度を超えているのではないかと思います。この問題の核心とは関わりなく、まさに人の名誉を傷つけるためにこの委員会の場を活用されるということについては極めて不愉快である、遺憾であるということは申し上げておきたいと思います。
その上で、今の御質問でございますが、まさに福島第一原発の事故の収束に関わっている全ての方々に対しまして敬意を表したいと思う次第でございますし、健康管理については東電そしてまた事業者側においてしっかりとなされなければならないと、国としてもなされているかどうかについてはしっかりと責任を果たしていきたいと、このように考えております。
○山本太郎君 目も被曝するんですね、作業員の皆様、瞳も。瞳には被曝の線量限度があります。教えてください、国の基準と最新の世界の知見を。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
現行法令では、職業被曝に係る目の水晶体の等価線量限度を年間百五十ミリシーベルトと規定をしております。当該限度は、ICRP一九九〇年勧告に基づいたものでございます。
なお、国際的に適用に向けた検討が進められている最新の知見に基づく目の水晶体の線量限度は、五年間の年平均で二十ミリシーベルト、年間五十ミリシーベルトとなっております。当該線量限度は、二〇一一年に開催されたICRP主務委員会ソウル会合における声明に基づいたものでございます。
○山本太郎君 フリップを見て、御覧になったとおり、(資料提示)七・五倍もの被曝を古い基準で日本の労働者に与えているのが日本なんですね。
これ、世界ではどんな動きになりましたか、新しい知見が出て。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
ICRPソウル声明で発表された目の水晶体の線量限度を受けて、国際原子力機関、IAEAでは、二〇一四年に国際基本安全基準を改訂していると承知をしております。
また、このような動きを受けて、欧州連合、EUでは、加盟国に対しまして二〇一八年二月までに当該基準を取り入れるよう指令を出していると承知をしております。
○山本太郎君 世界では動き始めているけれども、日本は古い基準のまま被曝させていると。余りにもあり得ない話。でも、この放置状態にあったこの現状を規制庁が動いてくれることになりました。説明してください。
○政府参考人(片山啓君) 原子力規制委員会では、IAEAによる総合規制サービスにおいて明らかになった課題への対応の一環といたしまして、目の水晶体の線量限度の取り入れに向けた検討を行うこととしております。
他方で、この線量限度の取り入れは、原子力施設のみならず医療分野にも関係をする横断的な課題でございます。例えば、エックス線を患者に照射し血管を透視しながらカテーテル操作を行うような手術においても影響が出てまいります。また、新たな線量限度を適用するに当たりましては、目の水晶体の局所被曝の計測方法や線量評価の方法など技術的な課題を解決していくことも不可欠となってございます。
このような横断的な課題に取り組むために、放射線障害の防止に関わる技術基準の斉一化を担う放射線審議会が自ら積極的な検討ができるよう、今国会に放射線審議会の機能強化のための法案を提出いたしたところでございます。また、必要な調査研究のための予算も計上させていただいているところでございます。
いずれにいたしましても、原子力規制委員会といたしましては、目の水晶体の線量限度の取り入れに向けた検討を迅速に進めてまいりたいと考えてございます。
○山本太郎君 規制庁、これいつから現場で適用されるようになりますか。目標を教えてください。
○政府参考人(山田知穂君) お答え申し上げます。
線量限度の変更につきましては、放射線審議会に諮問、答申をするという手続を経る必要がございます。放射線審議会から目の水晶体の線量限度に関わる考え方が示された際には、関係機関とも連携を図りつつ、できるだけ速やかに必要な対応が講じられるよう努めてまいりたいと考えてございます。
○山本太郎君 この変更、国会での審議必要ですか。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
原子力規制委員会が所管しております原子炉等規制法あるいは放射線障害防止法におきましては、線量限度そのものが法律に直接規定されているものではございませんで、法律から引用された告示で規定をされております。取り入れに当たっては、この告示の改正が必要になろうと承知をしております。
○山本太郎君 ごめんなさい、これ通告していないんですけれども、告示の変更に、いろいろあるでしょうけれども、大体どれぐらいの期間必要かということを、ざっくりで結構です、教えてください。
○政府参考人(片山啓君) 告示を改正する作業そのものの前提といたしまして、目の水晶限度の取り入れに当たっての先ほど申し上げましたような技術的な課題をどう解決をするのか、なおかつこれは原子力施設だけではなく幅広い分野に適用されるものでございますので、そういったものの検討が整った後に必要な改正手続、放射線審議会への諮問、答申という法的に定められた手続を経て改正をしていくということになろうかと思います。
○山本太郎君 これ、一年ぐらい掛かるんですよね。これ、原発事故によって過去最短で変更した事例、告示や省令、教えてください。
○政府参考人(山田知穂君) 福島第一原子力発電所の事故の際に作業員の被曝線量限度を変更するため、平成二十三年東北地方太平洋沖地震の特にやむを得ない緊急の場合に係る実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則の規定に基づく線量限度等を定める告示、これ短期間で定めた例がございます。
具体的な手順といたしましては、福島第一原子力発電所の事故発生後、東京電力からの相談を受け、官邸において緊急作業時の線量限度を百ミリシーベルトから二百五十ミリシーベルトに引き上げることを三月十四日の午後に決定し、メールによる放射線審議会の諮問を経て、当該告示を十五日付けの官報に掲載をしたという例がございます。
○山本太郎君 何度も済みません。つまり、どれぐらいの時間でできたということですか。
○政府参考人(山田知穂君) 失礼しました。
十四日の午後に決定をし、十五日付けの官報に掲載したということでございますので、一日余りかと考えます。
○山本太郎君 総理、一日でできることもあるんです。被曝から救ってくれませんか、目の被曝から。いかがでしょう。総理の御判断次第。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
先ほどの福島第一原発事故のときの二百五十ミリシーベルトへの引上げは、まさしくその緊急事態宣言が出された下での緊急の事故収束作業を行うために引き上げたということだというふうに承知をしております。ある意味で、通常の状態での線量限度の改定とは状況が大きく異なる下での決定であった、迅速に意思決定をしなければならないものであったというふうに承知をしております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) いや、今、片山審議官からお話がありました。質問を続けてください。
○山本太郎君 総理、総理の決断で一日でできることもあります。緊急性高くないですか、目の被曝。救ってください。お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう今既に答弁をさせていただいたとおりであります。
○山本太郎君 東電社長、目の被曝の今までのデータ教えてください。何人が被曝していますか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。
先生のお配りになった配付資料にもございますが、昨年の十二月末現在で、延べ人数、これは年間二十ミリシーベルトを超えて被曝された方が八千七十九人、それから、その八千七十九人のうち年間五十ミリシーベルトを超えた、更に超えた方が九百十人、その九百十人のうち更に百ミリを超えた方が七十八名となっております。その表を御覧になっていただいてもお分かりになるように、やはり事故直後にかなり多くの方が被曝をしておりまして、御覧になっていただいているように、百ミリシーベルトを超えるようなたくさんの被曝をされた方は、ほとんどの方が事故後一年の間に発生されたということでございます。
もちろん、私どもとしては、この間、少しでも作業員の方々の被曝を減らすように作業環境を改善するというようなことをやってまいりましたし、これからもしっかりと続けてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
○山本太郎君 総理、いかがお感じになられますか。あなたが動けばこれから被曝する人を守れるんです。一日でやれることもあるんですよ。いかがでしょう。
○政府参考人(片山啓君) お答えをさせていただきます。
目の水晶限度の新たな知見の取り入れ、先ほどからるる御説明させていただいておりますように、原子力施設のみならず、幅広い分野で解決をしなければいけない横断的な課題でございます。
また、引下げに伴いまして、目の被曝、要するに等価線量限度をいかに正確に計測をするのかということが大事になってまいります。そういった技術的課題の解決に向けて迅速に取り組んでいきたいと思います。
○山本太郎君 この問題、HIV、アスベストと似ていないですか。この被害拡大した経緯を教えてください。
○政府参考人(武田俊彦君) 非加熱血液製剤によるHIV感染の国内における拡大につきましては、血友病薬害HIV訴訟和解勧告における東京地裁の所見でも指摘されているとおり、国内の血友病患者が血液製剤を介して伝播されるウイルスによりエイズに罹患する危険性等について当時の厚生省の認識が十分ではなく、非加熱血液製剤の販売一時停止などの対応が遅れたことが被害拡大につながった、こういう経緯であったと承知しております。
○政府参考人(田中誠二君) 石綿工場における労働者の石綿への暴露防止対策につきましては、昭和三十年代から行政指導によりまして局所排気装置の普及を図っておりました。しかしながら、昭和四十六年までは法令による義務付けでなかったことから、必ずしも全ての石綿工場での局所排気装置の設置が進まず、そうした職場で石綿を取り扱っていた方々に健康障害が生じることになりました。
○山本太郎君 それぞれ、つまりどれぐらいの間、不作為、国の不作為で対応が遅れたことになりますか。
○政府参考人(武田俊彦君) 血友病薬害HIV訴訟和解勧告における東京地裁の所見におきまして、昭和五十八年八月頃には血友病患者のエイズは血液製剤等を介して伝播されるウイルスによるものと見るのが科学者の常識的見解となりつつあったとされておりますので、加熱血液製剤が承認される昭和六十年七月までの約二年間、さらに加熱血液製剤が承認されてからメーカーによる非加熱血液製剤の自主回収が完了される昭和六十三年七月までの約三年間はそれぞれ対応が遅れた期間と認識しております。
○政府参考人(田中誠二君) 泉南アスベスト訴訟に係る最高裁判決において、石綿肺の医学的知見の確立状況、局所排気装置の設置などに関する実用的な知識、技術の普及状況などを総合いたしまして、昭和三十三年五月二十六日には罰則をもって石綿工場に局所排気装置の設置を義務付けるべきであったと最高裁が判示をいたしました。
そのため、昭和三十三年から昭和四十六年に省令により局所排気装置の設置を義務付けるまでの十三年間規制が遅れたことになります。
○山本太郎君 総理、この水晶体の件、緊急性高いと思われませんか。いかがでしょう。
○政府参考人(片山啓君) お答え申し上げます。
目の水晶体の線量限度の規制基準への取り入れにつきましては、分野横断的な課題ということもありまして、しっかりと放射線審議会で審議をする必要があろうかと思っております。なお、他方で、そういうルールの整備には一定の時間が掛かります。その間におきましても、常にALARAの原則といいますか、放射線の被曝線量を常に下げるということは非常に重要な取組でございますので、今の福島第一原発で具体的にどのようなことが可能なのか、しっかりと東京電力を指導して取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○山本太郎君 目の器官ってどんな部分なんでしょうか。放射線浴びるとどうなるか、教えてください。
○委員長(山本一太君) 時間が終わっております。短く、じゃ、御答弁お願いします。
○政府参考人(田中誠二君) 目の水晶体は厚さ四ミリメートル、直径十ミリメートル程度のもので、いわゆるカメラのレンズの役割を果たす器官であります。一般的に、目の水晶体が放射線に被曝いたしますと本来透明である水晶体に濁った細胞が生じまして、これが蓄積されますと視力の低下を引き起こす白内障になると言われております。
○委員長(山本一太君) 山本君、時間ですので短くまとめてください。
○山本太郎君 はい、まとめます。
総理、これだけ緊急性の高い事案、そしてセンシティブな器官に対しての被曝、世界はもう知見を変えた。でも、この国はもう一年ぐらい掛けてもうちょっと被曝させておこうって、余りにもあり得ないじゃないですか。国が新しい知見を無視し……
○委員長(山本一太君) 時間ですので、まとめてください。
○山本太郎君 放置した結果、これだけ多くの方々が不条理にも目を被曝させられた。でも、総理自身はお答えにならない。これは全ての労働者に向けられたメッセージです。
○委員長(山本一太君) 山本太郎君、ルールを守ってください。
○山本太郎君 求めます。
ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。
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