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20180318-反対討論

○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、平成三十年度予算に対し、反対討論です。

民主国家の基本を成すのが行政文書の適正管理。この国に生きる人々が、どのような過程で物事が決まっていくのか、決まったのかを確認するためにも、後世の歴史家が正しく歴史を評価できるようにするためにも、たとえ時の権力者に不利な情報であってもそのまま残すのが基本です。

自分の妻が名誉校長を務めていた学校法人に係る国有地ただ同然差し上げに関する決裁文書が改ざん、放置され、その間違った文書に基づいて一年間議論を強いられた立法府。国会議論の前提が全てひっくり返される大事件。これ、報道機関により数々の大スクープがなければ、この恐るべき改ざん、闇から闇に葬られていたことでしょう。

「現実にあったオーウェル「真理省」」、これは、文書改ざんが発覚した後、新聞に投書された川柳です。権力者に都合がいいように過去の記録が変更される。イギリスの小説家ジョージ・オーウェルが半世紀以上前に書いた「一九八四」。その世界を地で行く出来事。そんなディストピアが二十一世紀の日本に出現。小説に登場する独裁者、偉大な指導者ビッグ・ブラザーが安倍総理ということならば、原作者にも申し訳ないことですが、これが日本の現実、ゆゆしき事態。

アメリカと北朝鮮の首脳会談の決定について、蚊帳の外に置かれていたにもかかわらず、日本を含めた米韓三か国の圧力外交の結果と自画自賛。アメリカ親分にいつも一〇〇%歩調を合わせる子分の立場で、その要求をそんたく、金融緩和のタイミングまでそんたく、尽くしてきたにもかかわらず、三月二十二日には、貿易問題について、こんな長い間アメリカをうまくだませたなんて信じられないと日本はほくそ笑んでいるが、そんな日々はもう終わりだと、思いっ切りはしごを外された上に、鉄鋼、アルミへの関税引上げ。日本は例外、除外にはならず。そんなあれこれを何とかしてもらうためには、先々は米国と二国間協定を結び、ペンペン草も生えない状況にされてしまいかねない。何とかならないのか、あの外交音痴っぷりはと、先日入った居酒屋で見知らぬおじ様から二時間も語られた私の身にもなっていただきたい。

このような不安は、この方に限らず、この国に生きる多くの人々が持つもの。労働環境を虚偽データを用いて、より一層労働者の心と体が壊れるような働き方を推進。企業側がより安い賃金で人間を使える法整備で企業のコストカットをお手伝い。金持ち、大企業には減税、タイミングの悪過ぎる消費税増税など、とんちんかんな経済政策。しかも、増税後の使い道、約束はすぐにほご。安倍政権によって利益を得た者は一部の人々のみ。事実上、日銀の国債買いオペで国の借金を返済できる状態にもかかわらず、新規国債発行で、本当に必要な人々、日々の生活にあえぐ人々への政府支出も大胆に行わない。国有地も、獣医学部も、減税も、規制緩和も、金融緩和も、政府支出も、大胆なドリルは一握りのお友達のため。そのドリルは回り回ってこの国に生きる人々に向かう。

でたらめな政権運営を常日頃から行う者による予算案に反対、まさに国家の私物化、憲法違反が総理を務めるこの国の悲劇を止めるためには、まずは総理の辞職、この道しかないと申し上げて、反対討論を終わります。

ありがとうございました。(拍手)




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