国会活動
○山本太郎君
自由党共同代表、参議院議員山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、質問いたします、安倍総理に。
今月5月10日、参議院でも、加計学園などに新獣医学部を設立させるための必勝法を官邸でじかに伝授したと話題の柳瀬元秘書官の参考人招致が行われました。立憲民主党、蓮舫さんとのやり取りが資料の①です。すみません、蓮舫さん、使わせていただきます。(資料提示)
「記憶と記録はどちらが信用されると思いますか?」との蓮舫さんの問いに対し、柳瀬氏は、「片っ方がメモを取って片っ方がメモを取らなければ、常にこうだと後で言えるのは、それはちょっとさすがにおかしいと思います」と御答弁をされました。
総理、一般論でお答えいただきたいんですけれども、曖昧な記憶と行政文書の基となるために記録されたメモ、これどちらが信用されると総理は思われますか?
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
それは、言わばメモにおいて言えば、これは、あと、行政文書ということについては、中村知事も「これは行政文書ではない」ということを言われていると、こういうふうに承知をしておりますが、そこで、では、かぎ括弧の発言については、そのメモ、果たしてその場で取っていたものか後で取っていたものかということもあります。
かつて、文科省から出されたメモが、官房副長官に関わるメモでありますが、これは非常に不正確であったといって文科省の方が謝罪をしたということもあるわけでございます。だからこそ、かぎ括弧の発言については本人の、残す場合は本人の了解を取って議事録として残すべきだろうと、このように思っております。
○山本太郎君
やり取りを普通にメモする、そんなことは普通に私たちの世界でもあるじゃないですか。レクを受けたりとかしたときにも必ずメモ取っていますよ、やり取りは。
人間は記憶が薄れます。記憶が薄れ過ぎると柳瀬さんみたいになるんですよ。記憶失ったり、急に都合のいい記憶のみがよみがえったりするやからもいますから、だからメモするんですよね。愛媛県職員は東京へ遊びに来たわけじゃない。仕事で来たんですよ、官邸に。公務員は仕事で出張した後には報告しなければならない。そのために取られたメモが後の復命書の一部になった。れっきとした愛媛県の公文書ですよね。
記憶に勝るのが記録、公文書であることは当然の話です。自分の行動を思い出せない人の話は何の証明にもならない。こういうのをよた話っていうんですよ。総理、いつまでこの問題引っ張るんですか? って、是非一緒に一気に片を付けませんかという御提案です。
資料の②、これまで複数名が同時に行った証人喚問の事例。
一回の証人喚問で複数名が証人として出席し、同時に証人喚問を行った事例が過去四回あります。一回に集めて一気にやりましょうってやつですね。
委員長、安倍総理、加計孝太郎理事長、渡邉加計学園事務局長、柳瀬元秘書官、藤原元次長、和泉首相補佐官、前川喜平元次官、愛媛県の中村知事、一度に証人喚問してください。
○委員長(金子原二郎君)
後刻理事会で協議をさせていただきます。
○山本太郎君
いやいや、現役の総理でも証人喚問で呼べないという理由はないと思いますので。
総理、この問題早く決着付けるためにも、この証人喚問が実現するように是非与党側の背中を押していただきたいんですけど、お願いできますか? いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
この獣医学部の新設については、もう再々申し上げておりますように、プロセスについてはこれはまさに民間議員の皆さんが議論をして進めていくわけでございます。そして、どこにするかということについても、地域を認定していくためのこのプロジェクトチームがこれ議論をしていくわけでございますし、それは既にオープンになっていて、一点の曇りもないということは明確になっているわけでございます。私から指示や依頼を受けたことはないということは、前川前次官も含めてこれはもう明らかになっているんだろうと、こう思う次第でございます。
まあ獣医師会等の相当強固な抵抗があったわけでございますが、開学された獣医学、開校された獣医学部は十六倍の倍率で既にこれスタートしているわけでありまして、学生の皆さんも真摯に今勉強をしているんだろうなと、こう想像しているところでございます。
いずれにいたしましても、委員会等を設置する等、またこういう証人喚問等については、これはまさに院がお決めになることだろうと、このように思っております。
○山本太郎君
すぐには答えずにるる御説明いただきましたが、最終的には国会がお決めいただくことだというふうに最後に御説明いただいたと思います、国会が判断するってね。
これ、逃げないでいただきたいんですよ。一点の曇りもなければどうしてここまで引っ張られる話なんですか? ってことなんですよ。ワーキンググループの議事要旨の中にも、いてたはずの加計学園がいなくなったりとかするわけでしょう、そういうルールだからってことで。一点の曇りもないどころか曇りしか見えないからこれだけ問題になっているわけなんですね。
是非、与党側にこの証人喚問、いっときで、全員をいっときにやるという証人喚問をやるように背中を押していただきたい、指示していただきたいんですよ。でも、それは国会がお決めになることだというふうに逃げないでいただきたい。なぜならば、2013年から直近までで総理が党に直接指示したという報道記事を探してみたら山ほど出てくるんですよ。日常的には党に指示しまくっているんですね。
2013年8月、安倍首相が石破幹事長に対し、伊吹衆議院議長の下に諮問機関を設けて選挙制度改革を議論するように指示。すごいですね、これね、衆議院議長も巻き込んでそういうことをやっていけと、国会の中でやることを指示しているんですよ。2014年5月、安倍首相が集団的自衛権の行使容認の検討を与党に指示。2014年1月、教育新法提出について安倍首相から一層加速して審議を進めてほしいと指示。2015年10月、軽減税率、首相、導入を指示、自民に。2016年十一月、首相、JA全農改革で党に対案作成を指示。2017年9月、憲法に自衛隊を明記する方針を公約の柱とするよう首相が自民党に指示。2017年10月、安倍首相は首相官邸で萩生田幹事長代行と会い、国会での野党の質疑時間を与党よりも多くする慣例について見直すよう指示。
指示、指示、指示、むちゃくちゃ指示なさっていますよ。その指示の下、国会動いているんですよ。自分の都合で総理大臣と自民党総裁というのを使い分けないでください。余りにもやり方がせこい。
野党は真相解明のための証人喚問を求め続けています。一致し続けています。あなたを守るためにそれをオーケーしないのは、御存じ自民党と公明党なんですよ。国会で御議論いただくじゃないんです。野党は一致できているんです。あとは与党だけなんですよ。だからこそ、早くこの問題に決着を付けたかったら、総理御自身が指示なさるのが一番早い。
愛媛県知事、呼ぶの嫌なんですかね? 一度にみんなでやるというの、嫌なんですかね? 総理が嫌だからこれだけ与党が動かないなんて、余りにも不自然じゃないですか。お願いしますよ。いつまでこんなことやっているんですか? 一気に決着付けましょう。
では、本日のメーンテーマ、イラクの日報問題に移らせていただきます。よろしくお願いします。
ない、ない、ないと言われていたイラクでの日報、野党議員が昨年2月、資料要求してから1年4か月以上経過、4月16日、日報1万5千ページが公表されました。
イラクでの日報、その原点は、当然、イラク戦争。2015年の安保法の審議の際、イラク戦争で起きた国際法違反である米軍による民間人の虐殺について、この先、米軍が民間人の殺りくを行った際にはそれを止めるように進言できますか、私がそう総理にお尋ねしたら、総理は、なぜ米国がイラク攻撃をしたかといえば、当時のフセイン政権が大量破壊兵器を保有していないという証明する機会を与えられたにもかかわらず、それを実施しなかったと、フセインが大量破壊兵器がないと証明責任果たさなかったから悪いという趣旨の答弁をされたんですね。この考え方、世界と真逆です。
イラク戦争の総括、反省は、関係した国々はやっている。2010年、オランダの独立調査委員会報告書ではイラク戦争は国際法違反と報告され、英国で設置、チルコット委員会、2年掛けた、戦争への参加決断をした元首相であったり政治家だったり軍関係者だったり、みんな呼んだ、150人以上、15万件以上の政府書類も分析、公聴会は原則公開、イギリスの軍事行動に法的根拠がなかったという結論まで出している。ブレア元首相、「参戦時の情報は間違っていた。」ブッシュ元大統領、「大統領職にあった中で最大の痛恨事はイラクの情報の誤りだった。」クワシニエフスキ元ポーランド大統領、「イラクの大量破壊兵器の情報でだまされたことに不愉快さを感じている。」コフィー・アナン国連元事務総長、「イラク戦争は我々の見地からも国連憲章上からも違法である。」
総理にお伺いしたいんですけれど、2015年とそのときのお気持ち変わりませんか? 大量破壊兵器なかったということを言えなかったフセインさんが悪かったんだという趣旨で、今も変わりないんですかね?
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
今御紹介いただいた答弁については、これはまさに政府として答弁をさせていただいたところでございますが、確かに大量破壊兵器が発見されなかったわけでございますが、しかし、その経緯の中において、それを証明する機会はあったわけであります。その中でイラク戦争に至ったことは大変残念なことでありますが、しかし、その中で、我が国として、あのとき、小泉政権下、支持をしたわけでございますが、その支持をしたことについて国会で問われたことについてはそうお答えをしている、そのお答えは今も変わらないということでございます。
○山本太郎君
疑われた方に証明責任があるという2015年のお答え、まあそのまま政府が決めたことだからというお話なんですけど、総理のロジックならば、森友、加計問題にとどまらず、これまで噴出した数々の疑惑を証明するのは当然総理が御自身やらなければならないということになりますよ。責任を感じる、丁寧に説明をする、うみを出し切るといった言葉だけ躍らせて、疑惑を晴らすような具体的な指示、これまであなた、何もやっていないじゃないですか。
加えて、森友問題でも新しい文書出てきましたよね、谷査恵子さんが女帝昭恵様に粉骨砕身尽くしていることがよく分かる文書。昭恵様からの命を受け、昭恵様のお友達のために財務省に問合せをしていることが書かれていた。それは違うじゃないかというふうに言いたいんだったら、それ、総理自身がやるしかないんですよ。総理のロジックからいうとそうでしょう?
はっきり言うと、もう証明もしていただかなくてもいいかもしれません。どっちかというと、総理、もうアウトなんですよ。今回開示された文書も含め、これまで明らかになった資料、そこに書かれた事実を総合すると、森友学園土地取得問題に安倍昭恵夫人、全く関わっていないと考える方が不自然なんですね。通常の合理的な人間であれば、安倍総理夫妻、少なくとも昭恵夫人が関与していたと推認せざるを得ない。
人まで死んでいるんですよ。公務員一人亡くなっているんですよ。それをまるで自分と関係がないような立ち回りを続けるのはやめていただきたい。国家の私物化オンパレードをしていないという合理的証明、これまで一切できていない。だからやっていただきたい。背中押してくださいね、与党側の、証人喚問。
委員長、安倍昭恵夫人、籠池前理事長、佐川前長官、迫田元理財局長、池田前近財統括官、田村国有財産審理室長、谷査恵子さん、一度に呼んで同時の証人喚問を要請いたします。
○委員長(金子原二郎君)
後刻理事会で協議をさせていただきます。山本君、時間ないですよ。
○山本太郎君
本日お願いした二つの証人喚問の件、与党側に早急に実施することを約束してください。総理、お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
国会でお決めになることであります。
○委員長(金子原二郎君)
時間来ております。
○山本太郎君
余りにもあり得ないお答え、やる気なしですね。うみはあなた自身です。ありがとうございます。
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