質問主意書
⇒漢方生薬製剤に用いる原料生薬の放射性物質汚染対策に関する質問主意書
⇒答弁書
「漢方生薬製剤に用いる原料生薬の放射性物質汚染対策に関する質問主意書」答弁書解説
一、三及び四について 「ガイドライン」の内容の科学的妥当性について、国が評価に直接的関与したのかとの問いに対しては、「厚生労働省の指導の下で」との回答にとどまりました。 また「ガイドライン」作成に関与した研究機関については、具体的名称と各専門家の専門分野が示されましたが、食品の「基準値」を決定した「食品安全委員会」のような法的根拠をもった機関での議論や評価がなされたわけではなく、あくまで「日薬連」という業界団体連合会内部にて策定された「ガイドライン」であるため、策定の過程でいかなる議論がなされたのか、「当時の最新の科学的知見」とはいかなるものなのかを、議事録等で第三者が再評価することができないなど、策定経緯がきわめて不透明と言わざるを得ないことが、この答弁書から明らかになりました。
五 原料生薬を検査する際の検出器による検査値の下限値と、食品の「基準値」とは、その趣旨が異なり、両者の数値を直接比較することは確かに妥当と言えないかもしれませんが、質問の趣旨である「漢方生薬も食品も同様に厳格に規制されるべき」に対して、政府から誠意ある答弁はなされませんでした。 しかし「検査値の下限値を一キログラム当たり二十ベクレルと設定」されたことについて、「測定に要する費用等を踏まえ」との理由が、質問してもいないのに明記されたことには驚きました。国は策定に直接関与していないのに、コストの議論について把握しているとは、つまりこの部分が「厚生労働省の指導」によるものなのでしょうか。
今回の答弁書から、国は「ガイドライン」策定にあたって、検査対象核種および検査値の下限値の決定など、責任を負う決定には直接的関与はせず、あくまで「指導」という間接的関与にとどまっていたという「スタンス」が明らかになりました。 国民の健康と生命を守るべき「薬事行政」として、これはいかがなものなのでしょうか? |
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